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[元]面倒くさがりの異世界譚  作者: 空里
亜人大陸編
203/304

199話

そして、今に至る。

「もう、行くんでしょ?」

「うん、やっぱり一緒には・・・・・・」

「そうだね。仕事もあるし、差別もある。

ノインまで差別されちゃうかもしれないでしょ?」

「・・・学校卒業したら絶対来る」

「うん、待ってる」

そこで、タッタッと走ってくる足跡が聞こえてきた。

二人が同時に振り向くとそれぞれの妹が走り寄ってきていた。

「「ふつつか者の兄(姉)ですが、末永くよろしくお願いします(です)!!」」

そして、二人の妹のシンクロした言葉に照れるノインとカリア。


その後皆が二人の事を結婚したかのように祝った後お別れの時間がやって来た。

僕達を乗せて帰る船が到着したのだ。

順番に乗り込んでいき最後はノインだ。

「また・・・ね」

「うん、待ってるよ」

そうして別れを惜しみながらノインが船に乗り込むと船はゆっくり出航し始めた。



「・・・・・・なあ、移動魔法を改めて教えてくれないか」

出航してからそれなりに時間が経った船の中でノインにそんなことを言われた。

恐らく自由に会いに行きたいのだろう。

そういう気持ちは分かるため何とか力になってあげたい。

しかし、どうしようか。

以前は僕の目の前にしか移動できない不完全なものしか出来なかった。

「そんなら僕も役にたてるかもせえへんな」

話に入ってきたのはリーセス。

彼も前世の記憶があるため移動魔法のイメージがしっかり出来、ちゃんとした移動魔法を習得している。

「移動魔法のイメージってどう教えたら良いかな?」

そんなリーセスを頼ることにした。

「そうやな、不完全なやつはカイの目の前に移動すんねやろ?それは、カイが魔法を使っているところをイメージしてるからそこに移動するんや無いか?やったらそのイメージはせずに純粋に行きたい場所を想像すれば良いんとちゃうか?」

確かにそうかもしれない。

「やってみる」

ノインはすぐに実戦してみるようだ。

通常ならば失敗して変なところに移動してしまう可能性を考えてやらないのだが、ノインは突っ走ってすぐに使ってしまった。

瞬時に彼の姿はその場には居なくなった。

一声も制止の声が出せないまま行かせてしまったが、カイの目の前ではない場所に移動したことは確かのため以前より進歩しているのは確かだった。

「これ、迎えに行くべき?」

「明らかに彼女に会いに行ってるからなぁ。長い間戻ってこなかったらでええんとちゃうか」

「まあ、邪魔しちゃ悪いしね」

二人の意見は一致しノインを迎えに行くことはしなかった。

その後二人は他のメンバー達にも改めて移動魔法を教えたのだった。

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