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[元]面倒くさがりの異世界譚  作者: 空里
亜人大陸編
202/304

198話

言われたとおり書き出してみた。


ウィロウシ     こんにちは

リュイ       いい

テュルイル     しんじる

トゥエル      たべる

ウィル       いす


このように書くと最後の「いす」の「い」の下に?をカリアが付け加えた。


ウィロウシ     こんにちは

リュイ       いい

テュルイル     しんじる

トゥエル      たべる

ウィル       いす

          ?


ノインはまだ理解しておらず不思議そうにカリアを見た。

「縦に読んでみて」

「うん。こいし・・・・・・」

声に出して言っていたが、途中で内容に驚き固まってしまう。

それでノインが内容を理解したことを察したカリアは微笑みながら首を少し傾け、ノインを見る。

それでノインはカリアの言わんとしている事を理解した。

というよりも今以上に絶好の機会はない。

それを直感的に察したノインは意を決したようにカリアの方を真っ直ぐ見る。

「俺と付き合ってくれませんか」

ノインらしい真っ直ぐな言葉だったが、カリアは少し不満げな顔だ。

「敬語は聞こえないな~」

少しからかう様子だが、不満なのは本当なのだろう、顔は不満げのままだ。

その様子に少し調子を崩されたノインだったが、もう一度真っ直ぐカリアを見る。

「俺と付き合ってくれない?」

「うん、よろしくね」

なんとなく初めの答えで察してはいたがあまりに軽く答えられたため少し驚く。

「本当に良いの?」

またノインらしくない発言に戻ったが、カリアは微笑んだままだ。

「私より長生きするんだよ」

「いや、それはちょっと・・・」

人間が長命種である獣人より長生きするのは不可能に近い。

寿命を考えれば不可能と断言できる。

「フフ、冗談。ほら、おいで」

そう笑いながら手を広げる。

「え?」

その行為に戸惑うノイン。

「付き合い始めた記念にハグしよ」

段階を飛ばしたその提案に戸惑いが増していくノイン。

「まだ、早い・・・よね。ごめん、周りがよくやっているから羨ましくなっちゃって」

少なからずノインもそういう感情を持っていたためまだ開いたままだった彼女に近づき、おそるおそる背中に手を伸ばす。

それを待ちきれなかったカリアは先にノインの背に手をまわしハグの形を完成させる。

そして、その力は徐々に増していき、

「ちょ、苦しい」

ノインがそう声を出すまで続いた。



それからノインはウルフール学校に通いつつ毎日彼女に会いに彼女の家を訪ねたらしい。

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