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[元]面倒くさがりの異世界譚  作者: 空里
亜人大陸編
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サプライズ

そこから僕たちが初めに着いた海岸まで着くのはとても早く感じた。

いや、実際に速かった。

というのもどうやらミリアが宿題をサボっていたらしく先生が追ってきたのだ。

ミリアはそれから逃れるため高速で森の中を突っ走っていったのだ。

言葉通りで木々をなぎ倒しながら進んでいった。

それでも馬車の中はそれほど揺れなかったのは彼女の才能だろう。

ウサギと馬動物で考えるなら体格差で馬が勝つだろう。

しかし、獣人になると話は変わってくる。体格差はほとんどないに等しくなる。

ウサギの後ろ足は特に発達している。そのためミリアの走りにもついてこられたのだろう。

体力的な面では馬人族の方が優れていたようでミリアの方が平気そうであった。

「お疲れさまです、ウィルファー先生」

一週間お世話になった先生のため話しかけやすかったのもあり労いの言葉をかける。

「ありが・・・とう・・・・・・御座います」

息が切れている中ちゃんと返事をしてくれた。

「ミリアさん、今日は宿題を出すまで帰しませんよ」

ミリアは何も言わないが顔はとても嫌そうな顔をしていた。

一週間の内に何度か見た光景に皆も笑顔になる。

しかし、ここでサプライズがあった。

ミリアが木々をなぎ倒して作った道からもう一台の馬人族の引く馬車が走ってきた。

「あ、お姉ちゃん、こっちこっち」

どうやら馬車を引いている女性はミリアのお姉さんらしい。

そして、何故かノインがとてもビックリしている。

何かあったのだろうかと思うが、馬車が近くに止まり中から数人に驚いたため意識がそちらに向く。

なんと一週間同じクラスとして過ごしてきた皆が来てくれたのである。

一応昨日別れの挨拶は済ませていたのが、それでも嬉しいものは嬉しい。

しかし、ノインが離れた位置にいるのが気になる。

「お姉ちゃんにもいい人が見つかったみたいで良かったです」

近くにいたミリアがそう言う。

「いい人ってもしかして」

「はいです。休みの日は毎日来てましたです。実はいつから行動するかとかも言われる前から知ってたです」

あれ?ミリアに騙されてたってこと?

なんかすごい不覚だと思ってしまう自分がいる。

「今後とも兄をよろしくお願いします」

レイが話に入ってきた。

「こちらこそ」

本人達がいない中で妹同士の挨拶が勝手に済まされたのだった。

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