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[元]面倒くさがりの異世界譚  作者: 空里
亜人大陸編
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173話

カイとマイはリーセスとレイ同様カイがマイを引く形で泳いで祠に向かっていた。

実はSランク冒険者の娘である彼女は1度海で泳いだ事がある。

しかし、まだ幼かったこともあり途中で魔魚に襲われてそれが怖かったため時間は短かったのだ。

聞いた話によるとロヴァイトさんが魔魚の素材を求める依頼を受けたらしくそのついでに連れていかれたらしい。依頼と家族サービスを両立していると言って良いのかはたまた家族を危険にさらしていると言った方が良いのかわからないがマイは思い出のように語っていたためそこまで危険にさらされたというイメージはないのかもしれない。

ロヴァイトさんなら一人や二人守る対象がいても器用にやりそうなので魔魚に恐怖は感じても死の恐怖を味わうことはなかったのだろう。



泳いでいると次第に遠くに祠が見え始めて、徐々に大きく見えるようになる。

やがて祠にたどり着くと一見異形かと思う魚人が待ち構えていた。

腕が6本、足が4本で腕の2本が他よりも明らかに長くなっている。

それ以外にも頭の形が上向きの矢印のように尖っているのが特徴だ。

その特徴からはイカの面影を感じた。この世界で見たことがないためいるのかなと考えつつ、やってみたかったことを実行に移し始める。

それは自ら野生の目を発動すること。いざというときに試してなかったから出来ないではダメだと考えたのだ。しかし、自力で元に戻れるのか定かではないためマイが近くにいないと出来ない。

それはマイにも危険が伴うため事前にこの事を相談し了承してもらっている。

正直マイを危険に巻き込むことになるため乗り気ではない。

しかし、いずれ死神と戦うことになったとき武器となる可能性が非常に高い。


 

死神の目を発動する要領で野生の目の発動を試みる。

突然動き出しそうになる体を必死に抑えマイの方に振り向く。

どういう状態だったか後で教えてもらうため一度振り向く事を約束していた。

これは理性がちゃんと残っているかの確認でもある。

今の感覚を言うならば自分と肉に飢えた肉食獣が一つの体の中におり主導権を巡る争いを常にしていると言った感じだ。

長時間のキープは無理だということはすぐに理解した。

いつもの感覚で海底の地面を蹴るが一歩の移動距離が1.5倍ほど伸びていた。

その感覚に戸惑いつつ戦闘に移るのだった。

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