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[元]面倒くさがりの異世界譚  作者: 空里
亜人大陸編
163/304

海底へ 2

精霊王に言われたように豪華な建物に向かって歩いていると、

『死神様バンザーイ、死神様バンザーイ』

という声がしきりに聞こえてきた。

「これって死神信仰?」

「そういう文化ちゅう説もあるけど」

「それはないだろうな。恐らく我々がここに来た理由がこれだ」

周りは亜人の聖地とさほど変わらない。水中にあるという点を除けば。

海底なのに明るいのは地面に光っている場所があるからだろう。

これは人工的なものに見える。どうやって作ったのかわからないけど。

というかこれが出来るまでここは暗かったはず。

息ができるから忘れがちだがここは海底なのだ。

もちろん日の光などは届かない。

そして、ここがどれ程深い位置にあるのかはわからないが少なくとも水圧を感じるはずだ。

それを一切感じない。これは精霊王の力なのかもしれない。

そう考えると息ができるのも精霊王の力なのかもしれないが、説明がなかったためわからない。



進んでいると時々人を見かけた。

恐らく獣人だろう。未だに見た目だけでは判断できない。


しばらく進み、豪華な建物が近くになってきたとき、

『我は獣人の王サテュロスである。突然ではあるがこれより死神信仰を禁止とする』

マイクを色々なスピーカーに繋いで全てから音を流したのかと思うほど周り一帯から聞こえた。

そういえば獣人の王の名前は初めて知ったな。

「ていうか、獣人の王も来てたの?」

周りの皆も驚いている様子だったが何故かレクスだけ驚いている様子がなかった。

「何でレクスは驚いてないんだよ」

「まあ、何となく来ているだろうと思っていただけだ」

これは、また勘か?

なんというかその力が本格的に羨ましくなってきたな。

「さあ、入るぞ」

驚いて足が止まっている皆にレクスが声をかける。

その扉は僕たちが近づくと自動で開いた。

いや、中に人がいたため自動ではないのかもしれない。

そう思っていると一人の男性が近づいてきた。

「あなた方は精霊王様のお連れ様ですね?」

「ああ、そうだ」

「ではご案内いたします」

慣れた仕草でその男性がお辞儀をし、向きを変え歩きだす。

見た感じ完全に執事であるが何となく戦闘も出来る気がした。


少し歩いてからある一つの扉の前で立ち止まった。

ノックをし、

「我が主、精霊王様のお連れ様を連れて参りました」

「入れ」

中から声が聞こえた。その声はとても威厳に満ちていた。

その声と同時に扉が開いた。

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