表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/126

聖杯のダンジョンへ突入

本日二話目です。

「それでミースはん、愛しのプラムミントはんの様子はどうやったん?」


 ――聖杯のダンジョンへ出発前、偶然にもミースたちはプラムを見つけた。

 ミースは会いに行くか迷ったのだが、仲間の二人が背中を押してくれたのだ。

 そして、今も待ってくれていた。

 プラムと会えて英気を養ったミースは、良い顔で返事をした。


「自分一人で立てるって言ってた! これで全力で聖杯のダンジョンに潜れるよ」

「当機はその方と直接お話ししたことはないのですが、とても心が強いでありますね」

「世界中の誰よりも心が強くて、優しいのがプラムだよ」

「ふふ、マスターミースは嬉しそうに話す。これは助け出したら、姉も交えて家族会議でありますね。楽しみであります」


 レドナはドヤ顔で姉面をしていた。

 ミースとしては、家族会議というところがわからないので、とりあえずウンウンと相づちを打つ。


「ほな、そろそろ聖杯のダンジョンへ出発しよか」

「そうだね! 馬車も待たせてあるし!」


 エアーデから見せてもらった資料によると――聖杯のダンジョンは、始まりの町アインシアからそう離れてはいない。

 道をよく知る御者を付けて、馬車を走らせればすぐだ。

 帰りもボスを倒した時点で転移陣が出現し、そこに乗れば町の転移用クリスタルへと戻ってこられる。




 ***




 しばらく馬車に揺られて森の中を進んでいくと、聖杯のダンジョンに到着した。

 御者が不安そうに話しかけてくる。


「あんたたち、本当に聖杯のダンジョンに潜るのかい……?」

「はい! 潜って最後まで攻略してきます!」

「馬車のお金をもらってるから言いたくはないんだけど、止めておいた方がいいよぉ……。昔から強そうな冒険者が、もっと大人数で入ってもすぐに青い顔で出てきちまう。それに最近なんて――」


 御者が言い淀んでしまう。

 不安に思ったゼニガーは、ダンジョン内で気にし続けるのなら――と今聞いてしまうことにした。


「な、なんや? 最近、何かあったんか?」

「領主様お抱えの兵士たちが入って、そのまま全滅していたよ。蘇生ができないここじゃ――死だ。そいつらが夜な夜な化けて出てくるらしい……聖杯を寄越せ~ってなぁ……」

「ひえっ」


 話の内容もあったが、御者の喋り方も怖かったのでゼニガーはビクッとしてしまう。

 レドナは表情を変えなかったが、無言で震えながらミースに抱きつく。


「な、なんで自動人形のレドナはんが怖がっとんねん……?」

「ととととととと当機は高性能ですので」


 そこでゼニガーはハッと気が付いた。

 怖がった振りをして、今ならまだ抱きつけるチャンスなのでは? と。

 ゼニガーは実行に移そうとしたが、レドナに押しのけられた。


「……二人とも何をやってるの。ええと、御者さん。俺たちは大丈夫です……っていっても、みんな同じ事を言ってそうですが」

「はは、そうだよ。見送ってきたみんなは、そう言って何百年間もずっと死んでいったのさ」

「何百年間……?」


 御者はまるで自分が見てきたかのような言い方だったが、特に気にしないでおいた。

 ミースたちが降りると、馬車は森の中へと消えていった。


「さてと、このほこらから最初の階層へ行けるけど……何か骨が落ちてるね」

「ひぇぇぇ、人骨や!」

「リン、カルシウム、タンパク質……骨であります!」

「そう言っとるやないかい!」


(うーん、このボロボロの服、どこかで見たことが……あっ)


「さ、さてと、先へ進もう!」

「ミースはん!? 何か気が付いたような顔!?」

「き、気のせいだよ。早く行こう!」


 人骨が先ほどの御者の服を着ているような気がしたが、絶対に怖がらせることなので言わないようにしておいた。

たぶん御者さんが怖がらせて帰らせるために設置した仕掛け説。なぜかって? 私がホラーで超ビビるからです。

次回から聖杯のダンジョン攻略開始です!


それと三話を少し修正しました。

詳しくは活動報告へ。



面白い!

続きが気になる……。

作者がんばれー。

ポイントを寄越すぜぇ~……。

などと感じて頂けましたら、下の方の★★★★★をポチッとして評価をもらえますと作者が喜びます!


一手間ですが、すごく作品のためになるので、

どうかよろしくお願いします<(_ _)>ぺこり

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↑の評価欄☆☆☆☆☆をポチッと押して
★★★★★にしてくれると応援になります!

いつも読みに来て頂き、ありがとうございます!

「ブックマークに追加」も便利なのでオススメです!



こちら、書籍版です!

『親ガチャ失敗したけどスキルガチャでフェス限定【装備成長】を引き当て大逆転 2』
著:タック
イラスト:桑島黎音先生

レーベル:ムゲンライトノベルス
ISBN:978-4434357480
発売日:2025年6月2日
価格:1650円

結城にこ先生によるコミカライズ一巻も発売中です!
【↓各種情報はこちらのリンクから↓】
ehl67y8ien731tpx2nqihmp1yqc_pw5_160_1nq_1vca4.jpg ehl67y8ien731tpx2nqihmp1yqc_pw5_160_1nq_1vca4.jpg
― 新着の感想 ―
うん、落ちてたボロボロの服・・・仕込みだよね(;^ω^)そうに違いない・・・えっ?
[良い点] くっそおおおおおおおおお おもしろいいいいいいいいいいい! プラム待っててくれえええええええええええ はやく、助けに行きたい!!!!!!!!! 作者さん無理せず頑張ってください 星5まで…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ