たくさんの中の一人
彼を初めてSNSのライブ配信で見て惹かれてから、3ヶ月が経っていた。
私と彼はインスタグラムやツイッターで時々やり取りをするようになった。
きっかけは確か私がコメントを書いて、彼が返事を返してくれて…その後向こうも私のSNSにコメントをしてくれたりするようになって。
そんなふうに自然と"SNS上の友達"みたいに仲良くなれた気がする。
他の子――とりわけ若い女の子からも沢山コメントがきているみたいだけど、彼は必ず律儀に返事をしていて、そんなやり取りをはたから見ていて…何だか胸が痛くて苦しかった。
今もそう。
苦しいなら見なきゃいいのにね。
依存症みたいに、見ずにはいられない。
彼が何か投稿をすると、女の子が次々と熱のこもったコメントをする。語尾にハートがついているもの、あるいはついていなくても、私の目にはそうであるように見えた。
で、それに対して彼の返信は
「◯◯ちゃんこそ可愛いよ♡」
…なんて…そんなやり取りを目にする度に胸がズキッとしたけれど、それにも耐性が付いてきたようで、最近では
「あーあー、モテる男の子ってのはやっぱりマメだねー。どんな女の子にも必ず優しく甘い返信。違うわぁ…。」
なんて、スルー出来るようにもなってきている。
しかし愚かなこの私は、まんまとその術中にハマっている一人なのだ。
分かってる。分かってるんだけど抜け出せなくて、毎日毎日SNSをチェックしては文字だけのコミュニケーション。
彼と『近くにいる』という感覚を味わっていたかったのだ。