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わ~!なんかいっぱい読んで頂き、評価、ブクマまでして頂き、ありがとうございます!!

そしてそして、やはり平日は続き書けず、土日は遊びまくり、なかなか進まずに申し訳ございませんm(__)m

そして所々「…」が「・・・」に変換されちゃってる~~読みづらくてごめんなさいm(__)m

原因はわかりませんが、今後は地道に「ノートパッドからコピペ」→「…の書き直し」作業を行いたいと思います。だが過去のものは直さない!めんどくさいから!!( ・`ω・´)キリリッ


 なるべく墓穴を掘らないように、王子達とは関わらないように過ごそうとは思うものの、なぜかヤツらは絡んでくる。

 大体、朝座った席からみんな移動しないのだけれど、ジークフリート王子とエイリーク王子が私達の前の席に座っているので、次の授業時間には、淑女たちや王子達の取り巻き紳士達が周りを陣取り、ほぼ全員の生徒が教室の右後ろにみっちりと固まっていた。

 次の授業前に梅ちゃんを誘い、左端先頭の位置に移動すると、なぜか王子達もついてきて、後ろの席に座る。

 紳士淑女の皆様も、同様に移動を始める。

 ぐぬぬぬぬ、うっとおしい事この上ない。

 朝に私を避けたベネット嬢まで、私に直接話しかけずに周りをうろちょろしている。

 目が合うと、片目を瞑って両手を合わせ「すまんでござる、すまんでござる」と言っている。 もちろん令嬢なのでそんな言葉は使わないが、前世の記憶が戻った私にはそのように脳内翻訳される。


 午前中の座学が終わり、梅ちゃんを食堂に案内するも、二人の王子とクラスメイト達がぞろぞろと付いてきた。

 王子達は私と梅ちゃんの向かい側、他のクラスメイトは周りの席を陣取り、席に座れなかった人たちは、遠くに席が空いているにも関わらず、トレイを持ったまま紳士淑女にあるまじき立ち食いを行っている有様。

 これは二人の王子が、普段はあまり一緒にいる事が無いので起こってしまった現象だと思う。

 あとは転入生に対する好奇心、といったところだろう。

 いや、ただ単に面白がってるだけという説が一番濃厚。

 ・・・・・・どっちにしても私、関係ないよね。


 元から私はそんなに義理堅い人間では無い。

 梅ちゃんを切り捨てる事にした。

 食堂に入る時、従姉のマリンが入り口近くに座っているのを見かけた。

 マリンは私の1歳年上なのだが、幼い頃から筋肉を鍛えすぎたせいか身長が伸びず、 ロリっ娘だ。

 かなり強いというウワサなのだが、とりあえず頭を押さえたら、手も足も私には届かない。


「ウメさん、ごめんなさい。ちょっと従姉が呼んでいるようなのでそちらに行きますわね。 殿下達、ウメさんをお任せしてよろしいですわね」


 有無を言わせず席を立ったが、なぜか梅ちゃんまで付いてくる。


「お姉さまの従妹さんですか! 是非紹介してください!」


 お姉さまって何だよ。同い年だろ、お前。

 梅ちゃんがついてくるという事は、王子達を筆頭にクラスメイト全員がついてくる。

 大勢を引き連れてザッザッザッザと迫ってくる私を見て、マリンは動揺した。


「な、何よあんた!! こないだの仕返しのつもり?! やってやろうじゃないの!」


 ファイティングポーズを取るマリン。

 彼女の一族は王都でも有名な武闘家だ。

 こないだの、というのは、新年の親戚の集まりで彼女が、筋肉も無いくせにいい気になるな、筋肉が全て、筋肉ラヴ! と一方的に私を挑発していた事だろうか。

 私は筋肉には興味が無いので、彼女と筋肉の愛を邪魔する気は無い。


「マリンさん、お一人なのですか? あ、ごめんなさい、マリンさんのお友達は筋肉だけですものね」

「・・・・・・あんたのそういうとこが嫌いなのよ。 何よ、友達が多い事を自慢しに来たの?」

「いいえ、マリンさんにお友達をご紹介してさしあげようと思いまして。 こちら、ウメ・マツタケ・フォスター嬢ですわ。 筋肉に興味がおありのようですの」


 ガシッ! とマリンが梅ちゃんを捕まえたところで、華麗に集団からの離脱を図る。

 エイリーク王子とそのファンクラブ淑女は振り切れたものの、なぜかジークフリート王子とその取り巻き達が付いて来た。

 もう訳が分からず、トレイを持ったまま逃走する。


「おい、どこに行くんだ!」


 ジークフリート王子が叫ぶと、取り巻きの屈強な男達が私の行く手を阻む。


「いえ、ちょっとお花摘みに」


 咄嗟に胡麻化しても、今度はジークフリート王子のファンクラブ淑女達が「ではご一緒しますわ」等と言い始める。

 こいつら、勘付いてる。 私を逃がすまいとしている。

 いや、トレイ持ったままだから、怪しすぎるとは思うけれども。

 今まで大人しくしていたけれど、私はこれでも公爵令嬢。

 こんな格下共に舐められて良い立場ではない。

 顎をクイッと上げて全員を見渡す。


「うんこですの。 付いて来ないでくださるかしら」


 堂々と言い切った私を追う者は居なかった。


 その後、私はトレイを持ったまま個室に入り、前世以来の便所飯を食べた。

 ちなみにこの世界のトイレ、水洗じゃないんです。

 乙女ゲーの世界なのに、ボットンなんです。 辛うじて様式ですけどね。

 ゲーム内ではトイレについて語っているところが無かったせいなのかしら。

 でもご安心下さい。

 剣と魔法の世界なので、汚水槽には魔石を埋め込んであり、排泄後にはたちまちに浄化されるシステムです。

 なので、気分的には普通に水洗トイレでご飯を食べるのと一緒ですよ(涙)。

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