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わ~頑張るとか言ってやっぱり頑張れなくてごめんなさい(;´Д`)
だって、お祭りが…花火大会が…飲み会が…
寮の部屋は、公爵家の私の部屋と比べると、かなり狭かった。 半分くらいの広さかな。
いいのいいの。 本当は、全部手が届くくらいの狭さが落ち着くの。 クローゼットの中でもいいくらい。
早速寮の大浴場に入り、乳酸の溜まったふくらはぎをエイミーにマッサージしてもらう。
ふぃ~、極楽極楽。
湯船で平泳ぎをしてエイミーに怒られ、脱衣所で仁王立ちで腰に手を当てて水(残念ながら牛乳は置いていない)を飲んでエイミーに怒られ、裸のまま部屋に戻ろうとしてエイミーに怒られた。
夕食は食堂でバイキング形式なのだが、エイミーが勝手にチョイスした野菜多めの食事を席まで運んでくる。
あぁ、肉ばっかり食べたい。 肉だけで満腹になりたい。
エイミーがいる限り、寮でも私に自由は無さそうだ。
月がきれいだったので、腹ごなしに中庭を散歩する事にした。
よく手入れされた芝生を歩き、薔薇園へと向かう。
ゲームの中でも、月に照らされて青く輝く薔薇に囲まれ、主人公と攻略対象が愛を語り合うシーンがあった。
ふふ。 ロマンチック。
今一緒にいるのはエイミーだけど。 なんかずっとお小言を囁かれてるけど。
「ぷぎゅ」
「むぎゃっ!」
何か柔らかいものを踏みつけて、バランスを崩して転んでしまった。
「アンジェラ様、ちゃんと前を見て歩いてください」
先に注意するなり、転ばないように支えるなりすればいいのに、本当にこのメイドはかわいくない。
少しイラッとしながらも、踏んだものを見てみた。
なんか「ぷぎゅ」とか言ってたけど。
枯葉の中からもぞもぞと這い出てきたのは、ウメちゃんだった。
「梅ちゃ……ウメさん、こんなところで何をなさっていらっしゃるの?」
「あ、お姉さま! ウメちゃんでいいです、いえ、いっそ呼び捨てで、ウメと呼んで下さい! えっと、ちょっと野宿してました」
「そ、そう。 じゃあ私の事も、せめてアンジーと呼んでちょうだい。 お姉さまはちょっと……。 で、何で野宿なんて……」
大体想像はついている。
どちらかの王子のファンの御令嬢に嫌がらせでもされて、寮を追い出されたのだろう。
か弱い女の子を追い出して野宿させるなど、いくらなんでもやりすぎだ。 許せない。
どこの誰だか知らないが、お父様、いや、王子に言いつけて追い込んでやる。 そいつを寮から追い出し、梅ちゃんの部屋を確保して、ついでにそいつは学園にも、いっそこの国にもいられないようにしてやるわ。
「えっと、今日になっていきなり、部屋が準備できていないと言われたんです。 ちゃんと1か月前に申し込んでいたんですけど、その部屋が今朝になって急に埋まってしまったらしくて……」
「…………」
犯人はこの中にいます。
「へ、部屋の準備ができるまで、私の部屋に泊ればいいわ! ね? エイミー、いいわよね? だから梅ちゃん、殿下には言いつけないで! 一生のお願いよ!」
なんだかわかんないけどわかりました~、と、ぽわぽわと返事をする梅ちゃんの手を引き、寮に戻る。
口止め成功よね? 国外追放回避よね?




