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時空魔導士の魔法研究  作者: にーしゃ
8/24

【第1章】実践と秘密

森に入ったアルトたちは早速コボルトを見つけた。


「3匹か・・・今回は前衛を試したいところだし厳しいかな・・・?」


「あれがコボルト・・・思ったよりも可愛い見た目をしてますね」


ミーナの場違いな感想はおいといて。



おそらく魔法を使えば3匹くらいなら敵ではない。

範囲魔法でまとめて攻撃すればいいし。


しかし今回は近接戦闘中の魔法使用が目的だしな。

その前に一つ試そう。


魔法の詠唱は省略できないだろうか。


今俺が使える魔法は欲しい効果をイメージすることで自然と詠唱が頭に浮かんでくるのが現状だ。

ならば詠唱を省略するイメージを作れば魔法が発動するのではないだろうか。

まずは無詠唱でいつも使ってる火炎弾フレイムバレットをイメージだ。


「ミーナ。とりあえず俺が今から能力・・で先制攻撃を仕掛けるから俺の後ろで援護する準備をしておいてくれ」


「分かりました」


ミーナに断りを入れてから魔法を発動させる。


右手に魔力が集中してくる。

頭に詠唱が浮かんでくるが更にそれを省略して放つイメージ。


右手の前から炎弾が飛び出した。


しかし狙いを定めていなかったせいで明後日の方向に飛んでいく。


よし。詠唱は省略できるみたいだ。



しかし今の魔法でコボルトがこちらに気づいてしまった。

先制攻撃は失敗。3匹とも相手しなければならない。


「ミーナ!とりあえず後方で待機だ!」


「はい!」


コボルト3匹をまとめて引きつける。



剣を左手に構えて右手で魔法を放てるようにする。


まずは正面のコボルトに近づき剣を振り下ろす。

コボルトが剣で受け止めたところで右手から火炎弾フレイムバレットを放つ。

腹に直撃した炎弾がコボルトを燃やし尽くした。


まず1匹。


続いて右に回りこんでいたコボルトに炎弾を放ち、けん制しつつ近づいて切りかかる。

コボルトが魔法をかわしたところで一気に首を刎ねる。


これで2匹。


最後は炎弾を連続で放ち一気に仕留めた。



無詠唱なら近接戦闘中でも問題なく魔法が使えるな。

ただ少し体がだるい。

無詠唱魔法は思ったよりも魔力を消費するらしい。


これは他の魔法でも試してみるべきだろうな・・・


「すごいです!アルトさん!」


ミーナが興奮した様子でこちらに駆け寄ってきた。


「能力を使いながら剣で戦うアルトさんすごくかっこよかったです!」


更にミーナが詰め寄ってくる。

近い近い!


「落ち着け」


「あっ、すいません・・・」


「正直俺もここまでうまくいくと思ってなかったからな。次はミーナも実際に戦ってみようか」


「私はあんなにうまく戦える自信ありませんよ・・・」


ミーナが緊張した面持ちで答える。


「大丈夫。危ないと思ったらすぐに援護に入るから安心して戦うといい。でも無理はするなよ?」


「分かりました。がんばりますね!」


──────────────────────────────


その後しばらくして・・・


ミーナの戦いもそこそこ様になってきている。

おそらくこれなら弱い魔物くらいなら一人で相手できるだろう。


ちょいちょい危なっかしいのはご愛嬌だ。


「よし、今日はこの辺にして街に戻るか」


「え?私はまだまだいけますよ?」


「冒険ってのはまだいけると思ったときが引き時なんだ。自分が思っている以上に疲労が溜まってることが多いから集中力が切れる」


「でも・・・」


「命あっての冒険者だ。生き残る冒険者は誰よりも冒険をしない・・・・・・ものだ」


「・・・分かりました。では街に戻りましょう」


どうやら分かってくれたようだ。


実を言えば俺の魔力がそろそろ危ないかもしれないということもあるのだが。



街に戻り、いつもの宿に行く。


俺が泊まっている宿は街の隅のほうにある小さな宿だ。

2階が客室で1階は酒場になっている。


宿屋に入ると気のいい感じのおっさんが話しかけてくる。


「おうアルト!今日はなんかでかい獲物を倒したか?」


彼はこの宿屋の店主だ。


「親父さん・・・Eランクの俺にそんなもん期待すんなよ・・・」


「聞いたぜ。この間オークの群れを倒したらしいじゃねえか!それなら今回も何か期待したくなるもんだろ?」


「今回は何もないよ。ミーナの実践も兼ねてたし」


「そうなのか。ところで今日はどうする?とりあえずなんか飲むか?」


「そうだな・・・とりあえず腹も減ったし普通になんか食べ物だな」


こんな感じの会話をするくらいには俺はここの常連だ。



ミーナは俺以外の人と話すのは緊張するみたいで俺の後ろでおとなしくしている。

俺と話してるときは普通に話すし表情豊かなんだがな・・・


ひとまずテーブル席に座り、料理を待つ。


「ところでアルトさん。一つ聞きたいことがあるんですけど・・・」


ミーナがいつになく真剣な表情だ。

彼女が俺相手にこんな顔をしていたのはパーティを組んだとき以来だろうか。


「ん?どうした?」


なんだろう。

今日の実践に思うところがあったのだろうか。


「アルトさんの能力って・・・」





「どうして右手・・から発動しているのでしょうか?」

ミーナの治癒能力はまだしばらく出番はないと思われます(笑)

ミーナはアルトには懐いていますが他人にはかなり人見知りしてしまうタイプです。


しかしゲームとかアニメとかで一度は憧れる魔法剣士スタイルが完成しつつありますね!

範囲魔法、無詠唱魔法と続いてさらにまだまだいろんな魔法を出す予定です。


次回からは書き溜めをつくりつつ更新していきたいと考えてます。

3日に1回更新でもきついのに毎日更新してる人たちはすごいわ・・・。


6/2 ミーナのセリフを修正

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