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時空魔導士の魔法研究  作者: にーしゃ
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【序章】アルト

特殊能力──念力、透視、発火、など内容は様々。

生活に便利なものから人生を大きく変える能力もある。


この世界における特殊能力は10歳になった子供なら誰でも発現するものだ。

能力を発現した者は左手に紋章が現れ、基本的にその紋章から能力を使用する。



しかし、その中にも例外が存在した。


例外は「能ナシ」と呼ばれ、満足な職にも就くことができず、生活することもままならない。



アルト──彼もまたその「能ナシ」であった。


しかし少年には「能力」が無くとも「力」があった。


それはいずれ世界すらも超越する「魔法」という力───













アルトは麓の街クラムの冒険者組合ギルドで依頼を探していた。

今日探しているのは【討伐】依頼だ。


【討伐】は名前の通り、指定された魔物を討伐してくる依頼だ。

討伐数は冒険者証が自動で記録しているため、誤魔化すことができない。

また、パーティでの討伐の場合はパーティ全員に討伐数がカウントされるそうだ。



依頼板とにらめっこしていると、見知った顔が話しかけてきた。


「こんにちはアルトさん!今日は【討伐】ですか?」


いつも俺の対応をしてくれる受付嬢のアリナだ。

顔立ちは美人系、腰まで伸びる黒髪がさらにそれを引き立てる。

できる大人という感じだが俺と年齢はあまり変わらないらしい。


「ああ、とりあえず今日の宿代くらいは稼ぎたいからな」


「そうでしたか、でしたらこの依頼はどうでしょうか?アルトさんでも無理をしなければ簡単にこなすことができると思います。」


そう言ってアリナは依頼書を見せてくる。


─コボルトの討伐─

危険度 ☆☆☆☆★

報酬  1匹につき銀貨1枚

期限  3日



コボルトは犬のような見た目で二足歩行の魔物だ。

しかし火にものすごく弱いため、初心者でも発火能力者がいれば討伐は難しくない。

単独行動をすることがほとんどないため、1人では厳しいが、パーティならばそこまで苦労することもない。


しかし一つ気になった。


「ずいぶんと報酬がいいな。なにかあったのか?」


そう。報酬が高すぎるのだ。


コボルトは初心者向けということもあり、報酬は基本的に良くない。

素材も特に高いわけでもなく、本来ならばこの依頼は1匹銅貨30枚程度の報酬が妥当だろう。


ちなみにこの世界の通貨は銅貨、銀貨、金貨、白金貨の4つだ。


銅貨100枚で銀貨1枚

銀貨100枚で金貨1枚

金貨100枚で白金貨1枚


宿屋に泊まるならば贅沢をしなければ銀貨3枚で十分足りる。


つまりこの討伐には何か裏があると考えるのが自然だ。


「実は・・・この近くでオークが確認されたという情報がありまして・・・」


オークか。


豚のような見た目で2足歩行する魔物。

体長は2メートル半ほどありものすごく打たれ強い。

コボルトと戦うような初心者が出会うとまず勝てない。

あと若い女が好きで種族問わずに襲い掛かってくるらしい。


「それとどうやら毒消し草の群生地にコボルトが住み着いてしまったらしく、初心者冒険者が困っている状態でして、できるだけ急ぎで討伐してもらいたいので今回は依頼主さんが報酬を高く設定してるんです。」


なるほど、それで期限も3日と短いわけだな。


「わかった。この依頼を受けよう。」


まあコボルト程度なら問題ないだろう。


「ありがとうございます!受注手続きをしてまいりますので冒険者証をお預かりしますね!」


そう言ってアリナはカウンターの中へと戻っていった。


「受注完了です。それでは気をつけていってらっしゃいませ。」


アルトは改めて冒険者証を確認した。


名前  アルト

年齢  18歳

ランク E

能力  発火


受注依頼 コボルトの討伐




冒険者証に依頼内容が記載されたことを確認し、アルトは街を出た。




─────────────────────────────


───誘いの森


クラムと更に南にある王都クラスベルの間に位置している森だ。

昼間は日差しが差し込み、街道も整備されているため安全だが、夜は名前の通りに魔物を誘う魔の森と化す。


街道をはずれて森を散策していると、早速2匹のコボルトを発見した。


アルトは右手・・をかざし、集中する。


「焔の弾丸よ、穿て!火炎弾フレイムバレット


右手から炎弾が出現し、まっすぐコボルトに飛んでいく。


死角からの襲撃に気づけなかったコボルトは炎の玉の直撃を受けて絶命した。



アルトは2匹目に向けて炎弾を放つ。


こちらを見つけられていなかったコボルトは炎弾をかわせず、地面を転がりやがて動かなくなった。



「2匹程度なら余裕だな」


体の調子がおかしくないことを確認し、アルトは右手を見た。

そこには何も描かれていない。


これが魔法。


「能ナシ」と呼ばれた少年が手にした新たな力。



アルトは冒険者証の討伐数が2になったことを確認し、さらに森の奥へと進んでいった。











初投稿です!


小説自体も読むのは好きですが書くのは初めてですのでつたない文章ですが


面白いと思っていただけたらブクマ、感想などよろしくお願いします!

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