番外編 デートは痛い視線と共に
「わぁぁあ♪かーわいいー♪」
僕は今、非常に気まずい
季節は冬、そう、クリスマス前の非リア充の方々が彼女を狙って街に繰り出す今日この頃
僕はショッピングモールという目立つ場所で、鬼…いや、美鈴さんと買い物をしていた
「ねぇねぇ、秋人、この服どう?」
「に、似合ってます」
「そういうときは可愛いっていうの!」
やめてくれ…回りからの視線が怖い、いや、この場合死線なのではないだろうか…(うまくなかった)
出発前、蒼斗と日比谷にすごくニヤニヤされながら見送られ、買い物をしてるわけだが、正直女の子とは恐ろしい、これがあの、毎日僕をいたぶってる美鈴さんだとおもいたくない←
「うーん、秋人、こっちとこっちどっちがいいと思う?」
「着、着てみたらいいのでは?」
あ、やばい、今のは死語だった
「あ!そうだね!」
こういう場合、着てみると2択だった選択肢が増えるのがオチである
しかし俺は自分が抱いた感想にビックリしてしまう
「ど、どう?」
恥ずかしながらにあらわれたその姿はまるで…天使であr
俺は今何を考えていた…やばいやばい、白いモコモコが可愛かった、服のセンスがよかっただけだ、落ち着け~落ち着け~
「あ、秋人!どうって聞いてるでしょ!」
「え、あ、えと…う、うん、可愛いよ」
お互いに頬を染める…世のリア充撲滅委員会の人間諸君ならここでバズーカを打ち込みたいだろう
その後もいろんな服の白崎を見ながら秋人は1人自分と戦っていた
「はぁー♪楽しかった♪次はどこいこっか」
「元気だね美鈴さん…」
「て、ていうかさ」
「ん?」
白崎がすごく言いづらそうにしてる、僕なにかやらかしたっけ、死ぬのかな
そんなことを秋人は考えていた
それくらいに日々恐怖を植え付けられていたのである
「こんな時くらい、美鈴って呼びなさいよ、同い年なんだし」
「わ、分かったよ…じゃあ、美鈴」
これでも気づかないのだから秋人は鈍感以外の何者でもないのだろう
△△△△△△△△△△△△△△△△
「うわーー♪おいしー♪」
ケーキを頬張る美鈴……いやというかそれ5個目なんですけどあなたすごいな…
「秋人食べないの?」
「いや、食べてるよ、美鈴が食べs…」
自分の発言を取り消す秋人、だって、目が、怖い…
「わ、私の一口あげるよ、はい」
そういうと美鈴は自分のショートケーキを小さくきってフォークで秋人の口へ渡す
え、これ世にいうあーんとかいう儀式ですか…ここでも死線こと視線を浴びる秋人であった
「は~、美味しかったー」
満足している美鈴、何気俺も楽しんでるし、まぁ、たまにはいっか
え?あーん?ナンノコトカナーハハハー
ちなみに僕もさせられました…
美鈴曰く「女の子があげたのに男の子が返してくれないなんて…」
だそうだ世の中理不尽極まりない
「あっ…」
秋人の手に空から落ちてきた冷たいもの
「雪だ…」
美鈴も分かったのかお互いに空を見上げていた
そして同じタイミングで顔を見て、笑った
「ねぇ、秋人」
「どうしたの?」
美鈴が言えずにいた言葉、それはたぶん、僕も思っていた言葉だろう
「また来よう、ね」
それが秋人がいった言葉か、美鈴がいった言葉か…それは言わないでおこう
△△△△△△△△△△△△△△△△
「あれ?君たち随分距離が近くなったんじゃないかい?」
帰ってきたら蒼斗にニヤニヤされまくった
確かに距離は近くなった…うんだって、帰り道に雪がつもりはじめて道が滑るからとかいう理由で手をつなi…
ごほんまぁ、なんだかんだで、こういう日常もありだと思った
うん、こういうイチャイチャ展開もありだと思います!
※こういう時の妄想力だけ高いです←