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第二話

おっさんの朝は早い。


というか嵐で吹き飛ばされたのか木の上にマントが引っかかってる。


おっさんも木の上だ。


『マント?パンイチだったような…』


マントが破れないように慎重に降りる。


黒いトランクスに黒い外套の装備が増えてる。


両手は素手なので嵐で折れた太い枝を拾ってみた。棍棒っぽい。


そういえば、おでこに力を入れてみる。ふふふ、俺は闇の神だ。かっこええ…。


ステータス


名前:■


種族:邪神


HP:50/50


能力:祝福、鑑識


スキル:闇魔法(1)

バインド、スリープ


装備:棍棒、黒いマント、黒いトランクス


『あれ?邪神?なにこれダサイ…』


『そういえば邪神って嵐の神を見つけないと復活できないっていってた…、HPがあるってことは0になったら死んじゃう系?弱っ!』


とか森を歩きながらぶつぶつ言ってるとなにやら争う声と金属がぶつかり合う音が聞こえてきたる。

さっそく神の力を見せる時がきたか。弱いけど行っちゃってもいいのか、おれ?


つーか、こっちに向かってきてないか?


「「たすけて!」」「さっさとあきらめやがれ!」


剣と棍をもった少女二人に、武器をもったおっさんが4人。

勝てなくね?スキル黒魔法ってやつなのか?2つの魔法が使えるらしいのがなんとなく分かった。

バインドとスリープが使えるらしい。

ここはスリープが正解なのか?これ範囲魔法っぽいぞ。


『スリープ!』


…6人とも寝てしまった。まあ、範囲魔法だからこうなるわなぁ。

とりあえず、寝ているおっさんの後頭部を棍棒でフルスィング。


ぐしゃって潰れた…。あと3人もやるか…。ぐしゃぐしゃぐしゃ。

4人殺しちゃった。


ステータスをみたところ、このくらいでは変化はないようだ。

棍棒が脳漿でやばいことになっているので棍棒にスキルの祝福を使ってみるとみるみる黒く変化した。

脳漿はついたままだった…。黒い棍棒を地面に擦り付けてガリガリときれいにしていると少女二人が起きてきた。

魔法の効果が切れたらしい。


「あなたは誰!?」「何者!?」


そういえばおっさんのステータスには名前がなかった。誰だっけ?


『名乗るほどのおっさんではないですよ、それより聞きたいことがあるんですけどいいですか?』


「私たちでわかることであれば…」


『嵐の神っていうのを探してるんだがなにか知らない?』


「嵐の神は400年前に消えたと言われてるわ。そんなことは誰でも知ってる話よ」「ちょっとこの人ステータスが見れないわよ!」


そういえば、二人ともステータスが見れるな、バジーナとオイレスという名前だ。職業は雷の巫女と氷の巫女になってるが女の子はみんな巫女なのか?


『ここの人はみんなステータスがみれるの?』

謎なので聞いてみた。


「識別ってスキルで名前と職業だけが分かるのよ、識別は普通の人は誰でももってるわね」


『ちょっとステータスが見れない病にかかっていてな』

嘘をいってみた。


「ステータスが見れない人なんてこの世にいないわ!」「ステーナスが見れないって人じゃないわ!・・・この人は神の気配がする!」

人じゃないとか早々ばれてるんだがどうしてこうなった。


「あなたもしかして神様なの?」「禿げた神様なんているわけないわ!」

自分の頭を触ってみると産毛のようなフワフワ感が…。


『禿げは関係ないだろ!じゃなくて生まれたばかりだから産毛なんだよ!』このまま薄いままだけは勘弁してほしい。

なんかうすうす神だとばれてるのは巫女だからなのか。


「生まれたばかりっておっさんじゃない!」うっさいわ。


『なんで襲われてたの?』

まあ、若い女性を襲うおっさんたちの気持ちもわからないでもない。


「二人でルナウの街に向かっていたら盗賊にあったのよ」「この神様は襲ってこないかしら?禿げてるし(小声)」

なんか失礼なことを言っとる。


『死んだ盗賊の身ぐるみ剥いでいいかな?金もってないし』

まあ、死人に金はいらんだろ。


答えは聞いていない。というわけで4人分の財布と剣を4本ゲットした。服は脳漿まみれなので捨てておこう。

祝福で黒くなった棍棒の方が手になじむので剣は鞘ごと売りだな。剣なんて使ったことないしな。


「あなたのことはなんて呼べばいいの?」「フワフワさん?」

さっきから氷の巫女とやらが失礼なことばかり言ってるので襲ったろか。


『誰がフワフワだ!これは産毛だ!そのうち生える!』『我が名は…、ハオウ!』

世紀末覇者的なかっこいい名前だ、うん。


【ステータスを更新しました!更新された名前を閲覧可能にしますか?】

もちろん、はいだ。自分だけ見えないのは目立つしな。


ルナウの街について行くことにしてこの世界の神のことを聞いた。


この世界はユグドラシルというらしい。


古き神々が消え去ったのが4千年前で代わりに8柱神が生まれたそうだ。


炎の神、雷の神、癒しの女神、氷の女神、獣の女神、木の女神、嵐の神

最後に闇の神。


これで8柱神。400年前から嵐の神と闇の神が行方不明らしい。

行方不明になる直前に世界は七日間に渡って闇と嵐に覆われ人々は世界の終りかと騒ぎになったそうだ。


自分は闇の神になるはずだった。もしかして、嵐の神も復活を果たしたのかもしれん。


街についてから早々に手がかりを探そう。復活しないと死んじゃうとか言ってたし、おれ。

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