48.今までにないほどの地獄です!!
いつもどおりの帰り道。
四人でゲーセンで一通り遊んだ後、肉まんを買って食べ歩く。
ピコンっと凜のスマホが鳴った。
「……ママからだ」
「いつの間にママと繋がってたの?」
びっくりした様子で、優香が言った。
「うん……ん?」
頷いた凜が、首を傾けた。
『今日はお義父さん、遅くなると思うけど心配しなくていいから。だけど、遅くなっても寝ずに待っててくれたら、ママとっても嬉しいな』
という謎のメッセージ。
なぜ、本人からは何も連絡がないのか不思議だったから、凜はすぐに連絡した。
『今日、どうして遅くなるの?』
しかし、既読が一向につかない。
『お義父さんとは連絡つかないと思うけど、不安に思わず、笑顔で迎えてあげてね』
「ん?」
返信が来るのか、母親ばかり。
何かがおかしい、なにかが起こっている。
「――凜、大丈夫? 顔色悪いよ」
そうやって、優しく声をかけてくれる優香。
「全然大丈夫、だけどちょっと頭痛いから今日はもう帰ろうかな。私のことは気にしなくていいから、カラオケ楽しんできてね」
「え? ああ……うん……」
凜は、道を別れて帰っていった。
凜の予想は嫌なほど、当たった。
「――――だから俺は、凜のことを思って」
「全然思ってない! 何もわかってない! どうしてそんな事を言うの!」
小さなマンションの一室に飛び交う怒号。
ずっと、同じ話で持ちきりだった。
「どうして、ママと一緒に行けって言うのッ! 私はりゅうといたいって行ってるのに!」
「俺は、こんなところにずっといてほしくないんだよ!」
「それは、私が邪魔だって言いたいわけ……!?」
なんて、拡大解釈をしては。
「だから、そうじゃなくて……俺は何度も言ってだろう! 全て凜を思ってのことだって!」
それをどうにかなだめようとして、感情的に気持ちをぶつける。
「私のため、私のためって言ってるけど、具体的にどこが、私のためになるの?」
「それは……アメリカに行けば、こんな土田舎なんかより、東京より、すごいものをいっぱい見られる。そんなチャンスを娘に与えてやれるってんのに、黙っていられるか!」
「そんなの私のためになんかならない! 私はりゅうといられたらそれでいいの!」
「だけどな、あと1,2年後には凜は立派なおとなになるんだぞ! いつまでも一緒ってわけにはいかないだろう!」
「大人とか子どもとか、知らない!! 私は、そんな理由でりゅうが行けって言うのなら、絶対いかない!」
「いいや絶対行ってもらう! この家を――必ず出てってもらうんだからな!」
はっ、と気付いた。
「出てってもらう」――は、少し言い過ぎたかもしれない。
「……何その言い方。やっぱり、私のこといらなかったんだ」
「ちがっ」
「ママが来るまでって、約束だったもんね。そりゃあ、ママが来たら私の子育てからも開放されて、好き勝手に恋愛できて、お酒もたくさん飲めて……楽しくなるもんね!」
「違うって!! ちひろちゃんだって言っていただろう! そういうのじゃないって!」
「……確かに、あの人が嘘ついてるようには見えない。けど――――どうせ、勝ち目がないんだもの」
りんは最後に、ぼそっと何かを呟いた。
「……何を、言っているんだ。凜」
「別に、なんでもないよ。行ってほしいなら、行ってあげる。りゅうの言う通り」
「長い間――――お世話になりました」
そう言うと、凜はリビングを出ていった。
みなさまこんばんは!今日は眠い!とてつもなく眠い!三十分早く目覚めるだけでこんなにも眠くなるなんて思いもしませんでした!びっくりです!
ぜひぜひブックマーク、コメントよろしくお願いします!!




