38. 鍋です!!
「――――ええっと……これは、一体」
俺は、静かに言った。
お久しぶりです。皆さん。メタ発言しない方の俺、八雲龍之介のターンやってきました。
次回はようやく、俺の番がやってきそうですよ!
季節は、秋本番。
寒い日には、やっぱり鍋だろう。
ぐつぐつと音を立てる鍋、ちょっぴり早いこたつ。
そして、鍋を囲む、一人の男、そして高校生たち。
女子高生三人に、男子高校生一人――――、ハーレムでも作ろうとしているのか? 山崎君よ……(怒)
これは――――何かが始まりそうな、何かだな。
月9か? それとも昼ドラ?
話は簡単。
やってきた凜と、その仲間達。
俺の顔を見るや否や、不機嫌になるイケメン。凜に腹を立て、謎の言語「ッムキ――――ッ!」を言い続ける、謎の美少女転校生。いつも通りの、優香ちゃん。
そして、凜。
もう六時だったし、今日は鍋の予定だったから、三人を誘ってみた。
材料は大丈夫。冷蔵庫の食材をふんだんに使って、みんなをもてなした。
そのため、冷蔵庫は現在空っぽである。
「お久しぶりですね、お義父さん」
敬語を使っていても、目は猛獣のごとく鋭い。
くッ……娘を奪っておきながら、まだ父に目を向けるか! 貴様ら、ラブラブなんだろう!
「ああ、久しぶりだね。優斗君。いつも凜が、お世話になっているよ。この前、遊園地に連れて行ってくれたんだろう? うちは貧乏でね、そう簡単には連れて行ってやれないから、君には本当に―――感謝だよ」
嘘である。
そんなことは、少しも思っていない……!
負けないぞ、山崎優斗! お前が彼氏の座に就こうと、所詮は他人。
家族には、負けるんだよ! ハッ! ヒッ!
「いやあ、本当! 俺ってばいい彼氏ですから!」
「ちがっ、優斗はもうっむぐ」
急いで凜の口をふさぐ、優斗くん。
「ちょっと優斗、どういうつもり?」
そういう凜と、二人で古書古書と何か話している。
「……黙っておけ凜! これは、作戦だ! 奴の嫉妬心を露わにさせ、そのまま告白へと誘導させるんだ!」
「な、なるほど……」
凜がなぜか納得している。
それは何に対する納得だ! 凜! 教えてくれ! お父さんも、そう言うの気になる気になる!
「……二人とも、仲がいいんだね。そう言う姿を見ていると、やっぱり優斗君が凜の恋人で良かったと思うよ」
さりげなく、嫌味だったかもしれない。でも抑えた方だ。
昭和のお父さん風に、もっとガッツリ行ったってよかったのに……俺は我慢している、俺は我慢している。
優斗君も、それに負けじと食いついてくる。
「いやいや、お義父さんの方が仲が良く見えますよ? 娘と父というだけあって、親子以上の関係に見えてしまうくらいには――――仲良しに見えます」
あっはっはっは! と、優斗君は笑う。
「――――やるか、小僧」
「――――望むところですよ、お義父さん」
優斗君はやる気満々らしい。
俺もこのまま黙ってはいられない。
「「ん?」」
ゴンッ。
と、玄関のドアを蹴る音。
バンバンバンバンッ。
と、玄関のドアを叩く音。
音は、更に強くなっていく。
「……え」
これ――危険なやつか!? テレビとかで時々見る、不審者の……!
子供たちが危ないかもしれない。
「ちょっと、見てくるよ」
こんな時間に、誰だろう。
覗き穴から様子を見る。
皆さん……おはようございますおさんです!寝坊しました!日曜日ってだいたい何もないじゃないですか……やっぱり寝坊しやすい。ご飯食べて、アマプラを見て……ね、そんなことしてたらもうこんな時間ですよ。びっくりびくびく!
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