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神・最終決戦。Ⅲ

怒りがただ響いていく。

静かになろうと響き続ける。

鳴り止むことのない胸の鼓動が、ただ燃えているのがわかる。

そんなことを知ってなお、覇道は俺を恨みの目で見続けた。

そしてその目の色は、より一層濃く深くなっていた。



「自分勝手な人間め。そんな理由で、私が負けてなるものか!」


なんでお前が……どうしてお前がそんなこと言えるんだ……?

なんでそんなことを平然と言えるんだ……?

だってお前は……お前も……。


「それはお前も、同じじゃねぇかァァァ!」


怒りに囚われた体は、ただ全てを晴らさんとするように、ただまっすぐに突き進む。

あらゆる障害を焼き尽くして進むその姿は、まさに悲劇の神と呼ぶに相応しい様だった。


「接近戦……ならば好都合。言いだろう……私も剣を抜こう」


覇道の手のひらに握り込まれていたのは、禍々しい剣。

その剣からは、とてつもない力を感じる。

恐らく、巨大なエネルギーを持つ超次元を剣の形へ変えたもの。

その破壊力は、少なく見積もっても太陽系を一撃で消滅させられるほどのものだ。


剣を出してすぐ、覇道は剣で空を薙ぎ払う。

俺とヤツの距離は数百メートル離れている。

絶対に届くはずがないにもかかわらず剣を振る理由………。


斬撃による遠距離攻撃。


俺はそれをすぐに理解した。


-次元破壊砲-(フルバースト)


自身の力をエネルギーへと変えて撃ち放つ。

その威力は、次元の維持機能すらも巻き込み、着弾した地点一帯を無条件で完全消滅させる。


だが俺は、こんなものを使う気はなかった。

しかし使うしかなかった。

同じ性質を持つあの斬撃を打ち消すためには、そうするしかなかった。


俺の真横が、左右まっすぐに黒く染まっていく。

黒く染まっていくのは、その場所が完全消滅した証拠だ。

そして、正面でぶつかりあう同じ性質の二つの力は、大きな爆音と共に消失した。


今ので同威力だということは、少々威力を見誤っていたということだ。

前言を撤回し、今の意見を述べよう。

あの斬撃には、銀河レベルにまで発展した次元を切り裂く力がある。


「みたか。これが我が次元斬の斬撃だ。高度な次元すら切り裂くこの威力……連続して斬れば、貴様に逃場はどどこにもない!」


それなら……。


「今更翼を生やそうと無駄だ。何もなくても飛べるお前に……なんの役にたつというのだ」


翼じゃない。


-破壊する翼-〈ムゲンミサイル〉


翼に見立てたミサイルポッド。それを最大展開し、持てるミサイルを撃ち尽くす。

最大展開時のサイズは未知数。ミサイルの総数は無限大。そして、一発に秘められた威力は、次元斬の一太刀に匹敵する。


「俺の翼は、敵を穿つためにある」


無限のミサイルをすべて撃ち尽くす。

次元をエグり、全てを消滅させながら、覇道道正のもとへと迫る。


覇道は、次元斬を見えぬ速度で振り続け、無数の斬撃で応戦する。

しかし、数では圧倒的にこちらが上。

そして、次元斬と衝突し誘爆すると、爆発に巻き込まれた場所は消滅する。

消滅した場所はないも同然のため、誘爆した瞬間に距離がさらに縮まっていく。

つまり覇道は自分から距離を取らなければ完全対処はほぼ不可能。

強制的に後ろに下がり、距離を取らなければならない。


「こんなもの……こんなもの……こんなものでぇえええええええ!」


次元斬のすべてのエネルギーと引き換えに放った斬撃は、覇道に向かう無限のミサイルを全て撃墜した。


そして、息を切らしながら、狂命を目視し、次の行動に備えようとする。

だがそこに狂命はいなかった。


目の前に明確な脅威があれば、意識は完全にそっちに反れる。

なぜなら、それを対処しなければ死ぬからだ。

だがその間、それ以外がどうなっているかなんて、気にもできない。

だから回り込めた。

だからこの一瞬を見逃さなかった。


まだ底を見せず、敵の最大の一手すらも利用し、敵を見失うという初歩的な凡ミスを意図的に引き起こし殺す。


これが俺にとっての完全勝利……そこの見えない存在に、意味とわからず殺されろ。


魂を刈る鎌を作り出し、今一振りが覇道の首を跳ねようとしたその瞬間。


俺の手のひらから鎌は消えた。


完成間近のところで、完全に消滅した。

いや、キャンセルされたのか……?

いったいな……ぜ……。


今この瞬間、神の仕掛けたセーフティーが発動した。





現在夜。眠れない夜。

寝れないから眠れないのか。眠れないから寝れないのか。

これが……五条悟だから最強なのか構文……?

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