ラストリベンジ
「ここって……たしかあの世……だよな……?」
目が覚めると、見覚えのある場所にいた。
カミノと最初に会話した、あの謎空間。
この何もない空間は、そこと酷似していた。
「違うだの。ここはどこでもないただの世界。小さな場所だの」
相変わらずのわかりづらい説明と共に、どこからかカミノは歩いてきた。
「つまり、世界が崩壊した時の避難場所だ。ここはそう簡単に見つけられないから、今だけは安心しとけ」
カミノの後ろからついてくるように、世界くんが補足をしながら歩いてきた。
世界が……崩壊?
「安心なんてできません!お父様は……お父様はどうなったんですか!?」
俺の後ろから、カディアが必死に問うていた。
自身の親族のことなのだから、必死になって当然……なんだろう。
自分はそこまで、聞こうとは思えなかった。
それはきっと、自分の中で答えが出ているからなのだろう。
「そんなの、死んだに決まってんだの」
カミノの優しさもオプラートもない直球ストレートが、カディアの心を打ち砕いた。
「あ……あ……そんな……嫌……嫌……なんで……?」
膝から崩れ落ちるカディアの表情は、雨が降る前兆のような曇り空のようで、見てられなかった。
「バカ神!もっと優しく包みなさいよ!」
「そうだそうだー、今回はお前が悪いぞクソ神ー。そんなんだから彼女いない歴=年齢なんだぞ童貞神」
「そこをイジるのだけはやめるだの。殺意を抑えきれなくなる」
ラーラが指摘し、世界くんが追い風を送り、それにカミノがキレる。
綺麗すぎる流れだが、正直こんなことやってる時間はない。
世界くんは「今だけは」と言っていた。
いずれ見つかるのだ。
時間がたてば、安心よりも恐怖が勝りはじめる。
今だけ安心、対処は絶対。
ならば準備のち速攻撃破。
それに、恐らく覇道に破壊された世界は、使命完遂の報酬でもとに戻せる。
倒さない理由はない。
「……勝ち筋なくね?」
考え込んだすえ、思わず答えを出してしまった。
今ある手札じゃ、どうしても勝てる気がしない。
今の俺の状態は、この場の誰よりもつよい。
だが、それでも覇道には届かなかった。
ならどうすればいいのか……それに対する答えを俺は出せない。
だから、俺の視点じゃ詰みなのだ。
「あるぜ、一つだけ。とっておきの方法がな」
しかし、それは俺の視点の話だ。
他からすれば、少しは変わってくる。
なんせここには、神が二人もいるのだから。
「教えろ。その方法はなんだ」
俺は世界くんに聞いた。
だが、その解答は想定できそうでそうでないような、最強の原点に帰ってきたような、そんな答えだった。
「合体だ」
は?
は?
黒と同じことを思ってしまった。
トネリコあたっちゃー!
気持ちよくてハイになっちゃうぜ




