30.ラスボス手前の最終ファイナルウォーズ
……出れないんですけど。
どうも狂命です。なんやかんやでピンチです。
この次元から一向に出られません。
あらすじというか状況説明。
宇宙を取り込み宇宙鳥と化したタマシイフェニックスと俺は、転生者にして大幹部である覇道道正によって次元の中へと幽閉され、そこでの戦いを強制された。
神になることで宇宙鳥の討伐に成功した……のだが、いっこうにここから出れません。
叩いても叫んでもうんともすんとも言いません。
神の力ってつっかえねぇな!
なんて思い始めてきた今日この頃、俺を出さないってことは、きっとそれぐらいしなきゃ戦う資格はないって言いたいんだろうと思い始めてきたのだが、にしても固すぎやしないか?
ーそりゃそうさ。なんせお前自身の手で、ただの次元を神の世界へと昇格させちまったんだからな-
この声には聞き覚えがある。というか俺だ。
てことは、もう一人の俺の通称「黒」だ。
なんか用?こっちは知っての通りの事態で大変なんだけど。
ー大変ねぇ。俺なら、この状況を打開できるってのにな__
ならさっさと教えろよ。俺だろ?
それとも、教えられない何かがあるってのかよ。
ー何かなんてあるわけがねぇだろ。方法は簡単、俺とお前、二つの俺の合体だ___
黒が提示してきた方法は、神殺しを成した時にやったことだった。
俺と俺が融合することで、神をも超える最強の俺になる。
確かにあれなら、この程度の状況なんて簡単に突破できてしまえそうだが……。
無理だな。あれができるのは魂の状態の時だけで、今の俺達は肉体のを持っている。
お前を分身に移して融合したとしても、きったねえ肉片になるのがオチだ。
ーそれができないのなら、人格の同時発現しか手はねぇ。要は、俺の攻撃的なサイコパスハートを、神の力で具現化できりゃいいってこった___
めんどくさ。じゃあ黒に変わるから、あと全部なんとかしといて。
ー丸投げすんな! 俺をパシリみたいに使おうとすんな! いいか、この力は俺がコピったわけじゃねぇ。だからお前にしか御しきれねぇんだよ___
つまり、俺が制御してお前が切り裂くってことか?
ーそう言うこった。わかったら、さっさと始めるぞ___
仕方ないな。じゃあ、俺右担当するからお前左担当ってことで。
ーなんだその二人で一人の仮○ライダーみたいなシステムは!?___
「くる」
玉状の次元の入り口を見て、覇道道正はそう言った。
ピシッと何度も音がした。
その音がなる度に、次元の入り口に亀裂が入り、亀裂はどんどんと大きくてなっていく。
即ちその音は、俺の現れる合図ってことだ。
主 うーん、ここはカッコよく決めたいな。
黒 知るかッ!さっさと出るぞッ!
黒の催促と行動により、次元の入口が無数に切り刻まれ、遂に崩壊した。
パラパラと破片が落ちる次元の入口から、一人の男が現れる。
そう俺だ。
主 「あーあ、カッコよく決めたかったのに。というかここは意地でもカッコつける場面でしょ」
黒「知るかバーカッ!んなことしたって一銭にもなりやしねーよ、つまるところ無駄ってことだムーダ!」
主「無駄だと!? こんだけカッコよく出てこれる条件揃っといて、それを捨てるなんてそれこそバカだよバーカ!」
黒「誰がバカだって!? バカって言ったやつがバカだってしんねーのか!」
主「言い出しっぺが何言ってんだ。それよりお前だお前、さっさと出てこい大先輩!」
黒「ぶっ殺したくてうずうずしてんぜこの野郎」
言い争いをぶったぎって、最後に残った大幹部へ向かって急げとせかす。
下から光が昇る。
俺は今までの流れから、それが最後に残った所が元へ戻ったのだとわかった。
「まさか次元を切り裂き、帰還するとは……流石は転生者と言ったところか」
後ろを振り替えると、50歳くらいのおっさんがたっていた。
髭が似合うダンディーな感じで、顔面偏差値という天性のアドバンテージを得ているところが、すっごく転生者って感じがする。
要するに顔がいい、ムカつく。
黒 ーまっ、俺も悪い方じゃねーけどな。
主 ーんなこというな。イケメンの顔なんて言うほど種類ないんだから同族嫌悪ってやつだ。
黒 ー偏見凄くない君?
主「おいそこの、顔のいいクソ野郎。散々回り道させやがって、ボコボコのボコにされる覚悟できてんのかよ」
「何を言い出すかと思えばそんなこととは……まさか、神の力を手にした程度で、この我に敵うとでも思っているのか?」
なんだコイツ、突然出てきたかと思えば余裕ぶっかましやがって。
主「おい、アイツムカつくか?」
黒「カスにカスよばわりされて、ムカつかねぇやついるか俺」
主「ならどうする?」
黒「ブッ殺すッ!」
「面白い、やってみせるがいいッ!」
両腕を組んで、ラスボスのような風格を魅せながらそう叫ぶ覇道道正。
黒 ーそんなんだから隙だらけなんだよクソカス大先輩ッ!
ファーストアタックいただくぜぇええええ!
覇道道正が話す最中に、一瞬で急接近し、拳を振るう体制になる。
主 ー悪いけど早めに振らせてもらうぞ。ちょっと嫌な予感するでね!
近づいた瞬間に、覇道道正に届くはずのない距離で拳を振る。
空をきるはずだった拳は、何もない場所に激突する。
その感触は、前の質量とは違い、何かあると感じさせないような虚無そのものだった。
黒 ーな……なんじゃこりゃ!ぶつかったらどうなったかわかったもんじゃねぇなこれ!
主 ーいや、拳がぶつかったってことは、中に入れるわけじゃない。
せいぜいトムジェリみたいな壁のぶつかり方して、十分すぎるくらいの隙を晒すだけだ。
黒 ーなんともそれは致命傷ッ!
コイツの能力はたぶん、次元を操る能力。
さっきの謎空間と、今回の虚無空間で察しがついた。
作り出せる次元に制限は無さそうだから、さっきみたく何も存在しない次元を作り出して壁にしたり、何かしらで攻撃したりしてくると予想できる。
黒 ーなら全部、ぶった斬ればナッシング!
主 ー脳筋すぎるが最適解!
いくぜ、さっきみたく、この俺のサイコパスハートを武器として実体化させる!
メリケンサックみたいなトゲトゲグローブが両手に装着、トゲ状の取っ手付きだ。
取っ手を握りこんでもう一度、拳を振った。
虚無は拳を受け入れ、ガラスが割れるように見えない壁は消え去った。
黒の心は、イカレポンチなサイコ野郎。
つまりかなり攻撃的だ。
次元なんて概念的なものを壊すには、心なんて見えないもので十分なんだよ!
詳しく説明すらなら、神の力で黒の心を神器化して武器にしてる感じなのだが、こんな説明読み飛ばせッ!
要は気合だこの野郎ッ!
「次元の波に飲まれろッ!」
俺の行道を阻むように現れた高波は、俺を飲み込もうと迫りくる。
黒「その程度、切り刻んでやるぜぇええええ!」
敵の主力武装を完全に封じたと、調子に乗っていた黒は、次元の波を簡単に切り裂く。
だが突然、切り裂かれた次元から、大量の水が溢れ出してきたのだ。
主「あっぷッ!溺れるよこれ!しょっぱすぎッ!」
これは、まさか海!?
制限なくどこまでも海が溢れ出している!?
まさか、今切り裂いた次元の正体は、海で満ちた世界だってことか!?
それを無理矢理切り裂いたから、溢れ出したってことかよ!
とりあえずここから抜け出すぞ!
ここまできて死因が溺死なんて嫌すぎる!
ザッバーンと溢れ出した海から空へと抜け出すが、それは読まれていた。
あ
空に開いた次元の入り口から、大陸が射出される。
主 「ここまで来たらなんでもありだな」
黒 「ならこっちも何でもかんでもやったろーぜ!」
大陸に触れた瞬間、ミニチュアサイズにまで縮小し、俺はこの手で砕いてみせる。
主 「落とす」
大陸の欠片を虚空で掴み、覇道道正へと叩きつける。
今、落ちる最中、欠片全てを超高密度の謎粒子へと変化させる。
微粒子のレイン。
しかし、覇道道正には届かない。
再び作り出した虚無空間に阻まれてしまう。
つまりというか、やはりというか、わかっていたというか、物理による突破は絶対不可能のようだ。
黒「どうすんのこれ。やっぱ俺から近づくしかなくね!?」
主「いや、その必要はない」
黒「なんだよお前。もしかしてぇービビってんのかなァ!」
主「違う。突破口はお前が見つけた」
黒「何の話だよって……なるほどねぇ、俺たんわかっちゃったもーんね!」
そういうと、再び黒のサイコパスハートを神器化して具現化させる、
そして、それを10枚程度にコピーした。
主「ファンネル。全部動かせる」
黒「半分くらいは俺がやったげって」
両手を前へと付き出す。
それを合図に、10枚の複製サイコパスハートは5枚に別れてひとりでに動き出した。
「これは……少し焦った方が良さそうだ」
次元が切られるのをみて、始めて余裕の表情が微弱に崩れた。
覇道道正は、自身への進路を妨害するように、虚無の次元を無数に配置する。
だが、意味がないと思えるほどに、衰えることなく切り進む。
「本体を狙うのが先決か」
無意味だと判断した覇道道正は、虚無の次元を配置するのを止め、紙一重でサイコパスハートの斬撃を開披する。
その最中、するどく俺を睨みつけた。
それに、不安を覚えた直後、背後からの気配に気づく。
次元の穴から忍び寄る、闇を貫く衝撃を見た俺は、サイコパスハートの操作を解除して、間一髪で回避した。
正体の名はやはり雷。
やつめ、防ぐのは不可能と判断して、俺への攻撃にシフトチェンジしたか。
ならば作戦変更だ。
主「黒、やっぱり全部お前が操作しろ」
黒「は?いきなりなんだよ」
主「アイツが本体を狙い出した。ファンネルの操作に夢中になってちゃ回避できない!」
黒「そういうことならオーケー把握。変わりに、攻撃受けたら罰ゲームな」
主「なら、攻撃当てれなかったらお前罰ゲームな」
黒「いいぜ受け手やる。なぜってそりゃあ、ハズレる自身がないからなァ!」
主「まったくもって同音異義だ!」
再び動き出した10枚のサイコパスハートと共に、俺は空を舞う。
次元の穴から次々と出現する雷の包囲網をくぐり抜けながら、ただひたすらにチャンスを待つ。
黒「サイコパスハートにビームをつける!」
主「なんでそんな無駄を!?」
黒「いんや、今なら通るかもしれねぇーぜ?」
主「根拠は?」
黒「俺にそんな豪華なもんはねぇんだよ!いくぜ、オールレンジ無限ショットッ!」
10枚のサイコパスハートの先が変形し、その内の数枚が、覇道道正へビームを放つ。
主「まさか……傷をつけた……!?」
今まで通りなら虚無によって阻まれていたはずの物理攻撃が、なんとすり抜けそのまま覇道道正の肌をかすめたのだ。
黒「やはりやっぱりやったぜ俺がッ!万能かと思ってたが、どうやら攻撃と防御の両立は出来ないみたいだなァアアアアア!」
主「なるほど。攻撃に集中しすぎると、防御がおそろかになるってことか」
黒「ああ。つまりアイツは、ただのエセ万能野郎だったってわけだ!」
「それがなんだと言うのだ!それは貴様も同じことだと言うのが何故わからん!攻撃と防御を同時に行うならまだしも、遠隔と近接を同時に行おうとすれば、必ず隙があらわれる!それを晒した時が貴様の最後だッ!」
主「違うッ!」
俺は否定する。
俺とお前は同じじゃない。
俺は俺と共に戦っている。
確かに俺×俺は無限じゃない。それでも、俺は自分の力を信じている。
そしてわかった。
主「お前は、自分なんて信じちゃいない。お前が信じてるのは、その力のみ。そんなやつに、俺が負けるかぁああああああああああああああ!」
「戯言をッ!」
主「黒、俺は罰ゲームはごめんだ。だから、舌噛むんじゃないぞ!」
黒「はっ?何するきぃいいいいいいいいいいい!?」
無限加速、とまではいかないが、目に止まるほど遅くはない。
俺は再びサイコパスハートを具現化させ、一直線に、覇道道正へとかっ飛んだ。
「いくら光を越えようと、一直線ならば防げぬことはない!」
罠を張り巡らせるように、虚無の次元を作り出す。
主「知るもんかぁああああああああああ!」
俺は迷わず全てぶった斬る。
例え、水が溢れ出そうと、炎が体を焼い尽くそうと、稲妻が俺を狙おうと、今の俺に届くと思うな!
突き抜け、直進し、ついに覇道道正を間近にとらえる。
しかし、それは両者同じこと。
ここまでたどり着くと読んでいた覇道道正は、拳にエネルギーを貯めている。
あのエネルギー量、次元数個分に相当する。
殴られたら、どうなるかなんてわかったもんじゃない。
「この力が接近戦に向かないとでも思ったか。その程度の弱点なんぞ、力を得たその日に克服してみせたわッ!」
迫る俺めがけて、次元突きをかます覇道道正。
しかしその程度、読めないはずがない。
俺は、それを誘発させるために加速した。
黒「そして、俺がかわすってなァアアア!」
いつの間にか消えていたサイコパスハートは消失し、攻撃は不発の回避行動と化す。
覇道道正の背後に回り込み、音を立てながら地面を滑り止まる。
黒「外したら、承知しねぇかんな?」
主「この程度、外すわけないだろ!」
10枚のサイコパスハートは集結し、一斉に覇道道正をとっさに張った虚無の次元ごと切り裂き、覇道道正の動きを封じる。
そして、再びサイコパスハートを出現させ、握り込む。
黒「変化しろ。大きく強く、俺の心を映し出せッ!」
サイコパスハートの剣先が変形し、光の刃を創り出す。
黒「これはお前の心だぜ白。いいから決めちまえッ!」
俺は剣を両手に、一歩で覇道道正の先へ行く。
そして、既に切り終えた。
主「次元両斬閃・奏ッ!」
「やはり、この程度ならここまでか」
意味深な捨て台詞を吐いた後、特撮と見間違うほどの大爆発が起こる。
爆発したのはもちろん、覇道道正。
主 やっぱり、決め技の最後は大爆発で決まりだぜ。
黒 これがカッコよさの極地ってなッ!
……
………
……………
………………まだだ……まだ終わらんよ
実は昨日こっちは書き終わってたんですよねぇ。
なんで投稿しなかったかって、そりゃあ幕間なんてもんつくちゃったからに決まってんじゃん。
幕間書き始めた時の俺、マジでなにしてんですか?
とどまっときゃ、こんな時間かかることなかったろうに……まったくよぉ。
まあ正直、勢いで書いてるせいで展開思いつかなかっただけなんですけどね!テヘ。
じゃあ明日早いし、ゲームしてなんかして寝るわ。




