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29.幕間の終わり。

運命とは道である。

先のない、永遠とも思えるほどの長旅を強いる道である。

道のゆく筋は決まっておらず、歩いた道が形となって確定する。

しかし、使命を与えられた者はここに属さない。

他にはないものが存在するからだ。


それが運命分岐点(ターニングポイント)

どんなイバラな道であろうと、運命はそこへ必ず導かれる。

しかし、その道中で死亡することもあり、そのことから、世界そのものに影響を及ぼすほどの絶対的力はなく、あくまで導くだけの補助的な役割であるとされている。


その点、神殺し、死者蘇生、その他を運命の中でやり遂げた狂命は異例中の異例と呼べる。


その行動は、それを知る神が危険視するレベルなのだが、カミノ・ゴッドインダースの行動により、その認識が誤りであると判明した。


カミノ・ゴッドインダースの最初の介入。

その行動により、世界の脅威がふたつに増えた。

そして、二回目の介入で、世界の未来が暗く淀んだ。


このことから、狂命の行動の成功は、運命分岐点が補助したものとされている。


しかし、運命分岐点が狂命自身の目的に答えている可能性も否定しきれず、狂命に対する対応は、保留とする。



「というのが、神界の判断だ。どうだ理解できたか?」


「「わ……わかりません……」」


カディアとラーラは、同時にそう答えた。

なぜって言われても、わからないものはわからない。

知らない単語を並べられて、ただでさえ困惑しているのに、それをあんなに長く話されては理解できるものも理解できないのは当然だ。


「要するに、ラスボスを倒すって結果だけ決まってるのさ。だが、その道が険しければ険しいほど、結果にたどり着くことなく終わる。つまり、狂命はすげえってことだ」


「すごくわかりやすくなった!?」


カディアは思わずツッコミを入れる。

知らない世界の大きなものだと思っていたら、想像以上に簡単なコンパクトサイズに変形すれば、誰だってそうしたくもなる。


「意義ありだの」


ただ唯一、話を聞いた時点で理解していたカミノ・ゴッドインダースは、疑問を示した。


「もしそれが本当なら、今頃、世界は滅ぼされていたはずだの。なんせ狂命は、次元と一体になろうとしていた。そんなことになれば、タマシイフェニックスに奪われていたに決まってるだの」


「しかし、それは起こり得なかった。絶対にだ」


「絶対に……?そんなはずないだの」


世界くんの答えは、カミノにとって意外なものであったが、その解答は自信に満ち溢れたものだった。


「ならばなぜ、神の力を奪えなかった」


「まさか、能力の許容限界?」


ハッと何かに気づいたラーラが答えた。


「そう、本来ならタマシイフェニックスは、許容を遥かに超える力を手にした結果、自滅するはずだった。それが、カミノの介入によってねじ曲がったのさ」


世界くんは、カミノが悪いように答えた。

だが実際、結果論で言えばカミノのせいである。

狂命を信じずに、規律やルールを守ろうとした結果がこれである。


「……認めるだの」


カミノは不服そうに事実を認めた。


「それで、問題なのは現状だ。今、狂命はあの次元から出れない状態になっている。このままじゃまずいってやつだよ」


戦いのステージの中心部にある、黒い丸を指差しそういった。


「あれが次元……」


「の出入口だの。私が戻ってきた直後から、もう機能してないだの」


カディアの一言を補完するように、カミノは説明を添えた。


「それがマズいんだ。今、狂命はそこから出れなくなっている」


「ありえないだの。神の力があれば、あんな何でもない次元なんて破壊できるだの」


「本当に何でも無ければな」


「どういうことだの?」


「あの次元は今、魂を消すために神格化されていた。それが何を意味するかぐらいわかるだろう?」


「もしかして、次元の強度が上がった……とか?」


二人の会話に割って入るように、気づいたカディアは答えた。


「その通り。それに、出れたとしても少しマズいんだな。あの超能力者もヤバいが、それ以上にヤバい自体が待っている」


「いったいそれは……」


「早く教えてよ!」


危機を感じ取ったのか、カディアが聞こうとする前にラーラが急かす。

世界くんは少し躊躇う様子を見せたが、覚悟を決めたのか話してみせた。


「先程カミノが介入したことにより、脅威の覚醒が一つ確定した。狂命が残すたった4500万年の生命の魔力だけでは、絶望的だということだ」







ええ……つまるところ、カミノは超弩級戦犯ってことです。

ちなみに、今日はあと一回投稿する予定です。

マキオンのランク上げなんてしてるからこんなことになるんだよなあ。

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