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27.ファイナルウォーズ フェニッシュターン

俺は今、ここにいる。


金色と見間違われるほどの輝きを放つ力を手に、俺は今、ここにいる。


「あえて言おう。いまから俺は、全てが正しい」


俺は当然に言いはなった。


「金色になった程度で調子に乗りやがってッ! 何が正しいだいい気になるな、結局私の方が強いことに変わりはないんだからな」


理解できないといいたげな声色で、俺は全面的に否定された。

たかが宇宙鳥に……だ。


そして……自分の方が強いと戯れ言を吐くか。

その程度で、俺より強いと思い込むか。

ここまで勘違いが酷いと、哀れに思えてくる。


「そうだ……さっき私が作り出した太陽ッ!あれを消しやがったあのじいさんですら、今の私には無力ッ! 無力なのだッ!」


叫びと共に宇宙が広がっていく。


「見るがいいッ!この空間は、全て宇宙に染まっていくッ!私の世界だ、この世界は私の世界となるのだッ!」


空にいるという感覚が完全に無くなった。

この世界全てが、ヤツの宇宙に染まりきった証だ。


「この規模ッ! もう小宇宙などではないッ!立派な一つの巨大な宇宙ッ! 貴様がどんな力を手にしていようと、無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄なのだぁァアアアアアア!」


果てしなくどこまでも続く空の色。

ただ輝く星の群。

誰が見ても、これを小と表現はしないだろう。


だが、俺はそうは思わない。

この世界には果てがある。

果てしなく見えはするが、いずれ端には果てがある。


「この程度か。小さいな」


それに気づいた時、あまりにくだらないことを叫んでいると思ったので、つい口に出てしまった。


そして宇宙鳥は、それに激昂してしまった。


「小さいだと……!? バカにしたな……バカにしたな……バカにしやがってぇええええええ!」


果てにまでみえる星の群。

それを降らせるかのように、一斉に俺に向けて、マシンガンのように乱れ放つ。

それはまるで……いや、そのまま流れ星。

とうに光を越えてるであろう速度で迫るそれらは、間近へ迫る。


物量で攻めて、早急に決着をつけよう……という魂胆か。

しかし、無駄だ。


ぶつかる直前、星は花へと姿を変える。

それは決して、地球だとか月だとか、星のような大きさのものではない。

人間が手を使って摘むような、小さな花だった。


巨大な物が突如小さくなったのだから、当然に狂命に触れることなく通り抜け、そのまま向かい側へと消えていく。


その異常な光景に、宇宙鳥は驚きを隠せない。

さきほどのじいさんに驚くことはなかったのだから、そこから焦りが見えてくる。


なぜじいさんに驚かなかったのか。

それは、存在するものを破壊したから。

太陽を破壊できるほどの力を保持していると考えれば、それは可能である。

ゆえに、それは当たり前の範疇であり、いまや宇宙となった自身からしてみれば、大したことはないのだ。


だが、今目の前にいる狂命は違う。

存在するものを、別の存在へと変化させた。

変化した花が、星と同じだけの力、質量、大きさ、そのどれかを持っていれば説明はつく。

しかし、違う。

星は星、花は花。


まるですり替えられたかのように、星は花へと変わった。

自身と同じように、宇宙を内包してるわけでもない。

そして、すり替えられたようには見えなかった。

等価交換による変化ですらないのだから、尚更つまり、説明不能。


この世に理解できないことがあるとすれば、ただ一つ、神域に踏み込んだ力のみ。


だがそんなこと、一存在に分かるはずがない。


神域なるものをしらない宇宙鳥にとって、それは致命的であった。

なぜなら、宇宙の全てを知った気になった存在は、どんなことでも理解した気になって理解しようとする。

しかし、そんな気にすらさせないほどに理解できない状況は、宇宙鳥に無限の思考状態を発生させたからだ。


「その様子、理解できていないとみた。なら、もう少し深いところを見せてやる」


俺は右手を空へ掲げる。

そして、何かを掴んで引っ張ると、場面転換が起こった風に、世界全域まで広がっていたはずの宇宙はかき消され、塗り替えられるように、神ノ色が染まりだした。


端から端へ、そしてその先へ。

たったそれだけしかなかった空間は、瞬く間に広がり進み、果てがさらに遠くへと離れていく。


「所詮は宇宙のエネルギーの極小程度……そんな程度で神にかなうはずがないというのに、愚かなヤツだ」


世界の色を塗り替え、呆れたように俺は相手を見下した。

だが宇宙鳥は焦りはしない。

むしろ、喜びを見せた。

何がおかしい。そう、狂命が言いかけた瞬間、狂命へ向けて何かが放たれた。

それは前に力を取られる直前にみたものと合致する。

きっとあれは、タマシイフェニックスが魂と接合するためのエネルギーのようなもの。

俺はそう結論づけた。そして、俺はそれを、接合エネルギーと仮名した。


「そんなことわかっている、わかってしまった。ならその力、我が物にすればいいッ!私は今までずっとそうしてきた、そうやってきたッ! 私よりも強くなるなんて策は、愚策中の愚策なんだってことだッ!」


たかが一魂が、神の力を奪おうというのか……そんなもの……そんなもの……汚ならしいことこの上ないッ!


接合エネルギーは触れることなく、ポリゴン状に凍結する。


「愚策……愚策だと……、それはお前が、俺の力を()()()()()の話だろう?」


「何を言って……!?」


先から根本まで凍結しきると、今度は体までもがじわじわと凍結を始める。


宇宙鳥は、必死に自身の体を動かそうともがくがしかし、凍結されたところは、どうやってもその場からがっちり固定されたかのように動かない。


「俺はお前を私刑する。そうだな罪状は……」


神罰を行うのだから、罪状は重要だ。

俺はうーんと考えると、思いついた瞬間自分で鼻で笑うほど、くだらないそれを述べて見せた。


「クッソ邪魔野郎罪。神罰決行ッ!」


私利私欲全開の罪状に納得できない宇宙鳥は、そんなことで、と叫んで踠く。


しかし、迫る罰は命乞いを知らない。

宇宙鳥は雷の軛を三方向から刺され、完全に行動が封じられた。

そして狂命が宇宙鳥へと手を伸ばすと、宇宙鳥の体内から核のような物が現れる。

それはゆっくりと狂命のもとへと進み、目の前で止まる。

そしてそれを、掴んで砕く。

手の甲を上にし、手のひらを開き、粉々になった核を手から落とし、核は光りながら消えていく。


同じように、宇宙鳥の体も足から頭へかけて砂のように崩壊して消えていく。


これが神罰。

神が、神の世界でのみ使うことを許される、ただ唯一の魂を消滅させることのできる方法。


俺は今日、初めて神になった。



へっ!なにが宇宙鳥だ。さっさと消えろ処理がめんどくさいんじゃ。

さ、後はラスボスと大幹部最後の一人じゃ。

やっと休憩ポイントだと思うと喜びが膨れ上がってくるじぇ。

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