21.セカンドテイクバルファルク
「な……なんなのよあれ……いったいなにが起こったの……」
観客席で試合を見ていたラーラは、理解が追いついていなかった。
「私はとっくに諦めました」
カディアはなんども見てきたせいか、そのデタラメさは説明できない何かとして常に認識している。
つまり、観戦席にいる二人からすれば、「気づいたら爆発して終わってた」、といった感じの認識であるため、この戦いでなにが起こったのかなんて分かっちゃいないのだ。
そりゃそうだろう。なんの説明もなしにあんなことされたら、誰だって理解できない。
というか、説明されたって理解するのに時間がかかる。
なんだよ、時間を操る能力の対抗手段として、時間が認識できない速さで動き回ってましたって。
意味不明がすぎるってもんだ。
「でもアナタが言っていたこと、なんとなくわかってきたわ。だってワタシにも、あの人が負けるところなんて想像つかないもの」
「そうです、狂命さんは凄いんです。ちょっとやりすぎな気もしますけど……」
カディアのついでの一言に、ラーラは激しく同意した。
地上から、エリア一つ分の大きさの、大きな光が昇る。
光が止んで、地上を見下ろしてみると、沖縄のエリアが元の見慣れない国へと変化していた。
あそこ行ったことなかったから、ちょっと惜しい気もするが、今さらどうでもいいだろう。
「タイムが敗れるか。なるほど、さすがは抑止力といったところか。余興としては面白い」
響くこの声。覇道 道正によるものだ。
なにが余興だ、こんなの茶番の間違いだろ。
「余裕ぶりやがって。ルールなんて律儀に守ってないで、さっさと出てこい。今の俺は、誰にも負ける気しねぇし」
不満をたれながらも、無限の加速を得た俺は自信たっぷりにそう言った。
正直、負ける気なんてまったくしない。
それほどまでに、今の俺は強いと自負できる。
「焦るな。余興はこれからだ」
階段が表れる。
これを一段あがれば、次のステージへ進める。
めんどくさいなんて思いながら、俺はあえて階段を昇ることにした。
敵のルールに従って、完全勝利をつかみとる。
それが、ああいう自分は負けないなんて思ってるやつに、圧倒的勝利を叩きつける方法だからだ。
昇った瞬間、景色が一変した。
いや、すまない。
一変はしていない。
なぜなら、地面の色が変わったくらいで、他はなにも代わり映えのしない景色だったからだ。
ここから確認できる夜空の景色をみるに、たぶん少し上に上がったのだろうか。
まあ、なんでもいいけど。
「貴様が狂命だな?」
振り向くと、目の前に男がいた。
別に、前みたく突然現れたというわけではない。
最初からそこにいた。
待ちわびたその様子からも、その事が伺える。
褐色肌で角刈りで、顔がいいとも悪いともいえない微妙な感じなこの男。
身体的特徴として、一つずば抜けておかしいところがある。
それは、なんかでかいということだ。
いや、本当にでかい。
反対みただけで景色もクソもないほどにでかい。
二メートルとか三メートルとかって次元じゃないぞこれ。
分かりやすくたとえるなら、白い悪魔とか光の巨人とかそんな規模。
なーんてくらいバカでかいから、常に見下ろされている状態なのだかいうほどムカつかない。
「デカすぎんだろ……」
感想だって、こんなのしか出てこない。
思わず言っちゃったよ。安直がすぎるて。
「先に名乗らせてもらおう。私は悪組織大幹部の一人、ビッグ。悪組織の中で、もっともビッグになる男だッ!」
「第二戦、開幕ッ!」
覇道 道正の合図によって、突如に試合は始まった。
眠い。寝たいけど寝れんぞこれはッ!
そういえば、こんどポケカが550円くらいでスタートデッキ出すから始めようかな、なんておもっちゃります。
クレイバーストも151も、受注生産のやつかったし、始めてみるかー。
それよりも、俺以外の指紋のついてない完全美品の美少女当てて、部屋に飾る我の夢を果たしたいッ!
それがなにより最優先の我の夢じゃ!




