前回までのあらすじ
プロローグから
いじめに耐えきれず、自ら命をたった前世を持つ狂命は、いじめられない方法を考えた。
結果、彼はバカを演じることにした。
しかし、結局は環境に左右されることであり、異世界に転生し、魔法学校に入学した今でも、結局彼はいじめられていた。
そんなある日、学校をテロリストに占拠される。
クラスメイトに対して鬱憤をはらすべく、自ら回りを危険に晒すような行動をとり、反応を見て楽しんでいたのだが、それ以上に浸る間もなく次なるアクションが起こされる。
校長によって学校中に仕掛けられた爆弾が起爆したし始めたのだ。
どうやら、生徒達から少量の魔力を拝借し続け、それを使って実験していたことがバレたので、テロリストごと道連れにするつもりらしい。
そんな状況の中、爆発音で気分を盛り上げながら家に帰ろうと階段をるんるんに降りていった狂命は、隠し通路を発見し、興味本位で突入。
その奥で、魔法学の先生によって改造され生み出された超能力者を目撃。
解放された超能力者によって、生み親である魔法学の先生は殺され、後からやって来たテロリストも全滅させられてしまう。
超能力者に敗北した狂命は、恐怖で動けない自分を呪い、自身の力を躊躇なく使うための方法を考え、そしてある結論にたどり着く。
それは、自身の命をなんとも思わない狂ったバカになることだった。
なんでもありの怪物と化した狂命は、超能力者を簡単に撃破。
そのまま家へ帰ろうとするが、ある一枚の名刺が狂命を止めた。
テロリストの名刺、そこにかかれていた善組織という組織。
正義のために命をかけるバカに興味を持ち、また自分自身もそうなりたいと感じた狂命は、善組織に入ることを決意するのだった。
組織に入るために
組織はすぐ見つかった。
役所にあるタウ○ワークみたいな雑誌に求人をのせていたからだ。
狂命は早速求人に応募し、面接を受けることになった。
面接事態は軽く突破して見せたのだが、問題なのが実技試験。
なんとそれは、悪組織という組織の基地を襲撃し、壊滅させることだった。
そんな捨てゴマとして使うような試験に文句を言うものの、先に潰せばかえって高評価なのではないか。
そう思った狂命は、役所にて悪組織の求人を探して住所を手に入れ、襲撃。
順調に攻略していたところ、先生と呼ばれる男女二人組、デオーラとカーラが現れる。
実はその二人は悪組織の幹部であり、超能力者だったのだ。
しかしさすがの超能力者二人がかりでも狂命には勝てず、覚悟を決めたデオーラがカーラを逃がし、手当たり次第に破壊行為を行う自称最強の暴走形態へと変化を遂げる。
その圧倒的力により善戦するように見えるも、実は戦っていたのは狂命の分身であり、本物はすでに基地の指揮官のような人物の元におり、聞きたい情報を聞き出した後、疑似元○玉によって基地ごとデオーラを木っ端微塵に粉砕した。
その後、暴走に巻き込まれないようにするため、離れた場所に避難していたカーラを気絶させ、少々胸を揉ませてもらった後、善組織へ証拠として受け渡した。
しかしやりすぎだったようで、善組織はそんなことをやってみせた狂命を危険人物とみなし、拘束し聴取した後、ボス直々に不採用と言いはなって追い出したのだ。
これにより狂命は、しばらくニートとなった。
デートのために
ニート生活を続けていた狂命の元にあるテレパシーが届く。
それは、善組織に受け渡したはずのカーラからのものだった。
そんな彼女から持ちかけられた、善組織から助け出す変わりにデートするという提案に魅力を感じてしまった狂命は、テレパシーを使った逆探知により移動を続ける善組織の基地を特定。
自身の私欲により前が見えなくなった狂命は、基地を襲撃する。
誰一人殺さずにカーラを解放した狂命は、共に基地からの脱出を試みる最中、基地内でカディアという少女と遭遇する。
どうしてこんなことをするのかという彼女の問いに対し、嘘偽りの無い私欲全快の理由を答えた結果、ならばとカディアから、デートの誘いを受ける。
それは、狂命の行動理由を殺す提案であったのだが、狂命はそれに気づかない。
なぜなら狂命は、突然のモテ期に混乱し、脳がショートしていたからだ。
そんな隙だらけの狂命を、カーラの超能力が襲った。
体内で武器を作られ、動けなくなる狂命。
そして、次はお前だと言わんばかりに、カディアを狙うカーラ。
しかし狂命は怒り動いた。
なんでもありのその力で、カディアを庇ったのだ。
少女であるカディアを殺そうとしたこと。
そして、最初から裏切る気で協力を持ちかけていたことを知ったことで、狂命はカーラに確かな敵意を向け、巨大な武器で作られた障壁ごとカーラを衝撃で貫いた。
この一撃により、狂命の力の正体に感づいたカーラは最後の力を振り絞り、無差別にテレパシーを送りつけ絶命した。
その力の正体は、生命の魔力であると。
守るために
あれから色々あり、善組織に入ることは絶望的になってしまった狂命。
そんな彼を訪ねてきたのは、善組織のボスの娘だと判明したカディアだった。
自分をボディガードとして雇いたいという提案を受け入れ、ちょっとしたデートを楽しみ浮かれる狂命の元へ、No5と呼ばれる悪組織最強の五人の幹部が現れる。
その圧倒的コンビネーションと、生命の魔力殺しの作戦により、ついに追い詰められてしまった狂命は、幹部の一人グルマキの超能力により、言われるがままに全てを封じられてしまう。
守らなければならないはずのカディアが連れ去られる。
なにも出来ないまま死んでいく。
その事実をねじ曲げたいという一心が、マトモに治りかけていた彼をもう一度、狂ったバカへと変貌させた。
自分自身の常識をすり替え入れ換えることで、封じられていたはずの行動を解放。
そして、彼らの勝ち筋である作戦を根底から潰すような事実、約2億年分の残数の存在により、精神的にも優位にたった狂命は、四人の幹部を殲滅。
カディアを連れて逃げる最後の一人は、カディアを人質にとるものの、カディアをかわして綺麗に消し炭にされてしまった。
こうして、五人の幹部との戦いは幕を閉じられた。
グルマキによってかけられた洗脳により、カディアが自ら命をたつという最悪の結末によって。
助けるために
自身と同じ境遇の異世界転移者から情報を手に入れた狂命は、カディアを蘇らせるため、カディアの魂を連れ戻すため、あの世に乗り込む。
死した瞬間に洗脳が解けたことにより、いつもと変わらぬ戦い方で襲いくる敵をなぎ倒し、死した魂の終着点である輪廻の輪へと向かう。
その道を阻んだのは、この世界の神であった。
神は狂命に試練を課し、狂命は自分自身との戦いに挑む。
互いが命を削り合い、真の意味で死闘を繰り広げるなかで、戦っているのは自分から分離したもう一人の自分だと気づき、決着がつくその時にはカディアの魂は輪廻の輪に飲み込まれる可能性が高いことに気づく。
そして、それを神が望んでいることも。
神は支配を望んでいる。
輪廻を回し続けるためだけに、全てを管理し思うままに操る。神によって全てが決定される世界。
それが、唯一神を名乗る者が望む世界だったのだ。
そんな全てを運命のせいにして、逃げるだけの世界を否定し、それを望む神を倒すことが自分自身の使命であると悟った狂命は、分離した自分と新たに融合を果たし、神との決戦に挑む。
融合により得たその圧倒的な力により、あの世と一体化した神を追い詰める狂命。しかし、追い詰められた神は真の力を解放し、あの世全てを支配する、実体のない存在へと変化。
あの世という空間から弾き出された狂命は、あの世と現世の狭間であるどこでもない空間を支配し、その空間を神の支配する空間に衝突させる。
その衝撃により空間と空間が混じり合い、急激に広がった支配粋に耐えられなくなった神の魂、つまり実体が出現する。
狂命は、実体化した神の周辺を囲うように空間をマイクロサイズよりも小さい大きさにまで圧縮することで、神を封印することに成功した。
大きな仕事を終えた後、次はカディアだと言わんばかりに急いで駆け出す最中、世界は崩壊した。
自分のために
目覚めた先は神の前。
しかし目の前にいる神は、決して先程まで死闘を繰り広げていた神ではなかった。
彼曰く、狂命を異世界へ転生させ、神殺しの運命を課した張本人らしい。
狂命が神を封印した後、超常を超える超常が連鎖し重なりあったことが原因であの世が崩壊。
その直後、規定により自身の管轄となる世界を修復するため、あの世にいた魂を回収したそうなのだ。
封印した神には、これから天の裁きが下される。
だがいいことばかりではなかった。
その神に封印を施した狂命は、その神を遥かに凌駕する強大すぎる力をなんとかするため、合体……よりも前の魂が分離する前の状態へと勝手に戻されていた。
その際に手元が狂ったせいで、どうやら死んでしまったらしい。
だが使命を果たした褒美として、なんでも願いを叶えてもらえるのだ。
これで、復活してハッピーエンド。
かと思われたのだが、そう上手くはいかなかった。
願いを叶えられるのは一度だけ。
それ即ち、自分が蘇るのなら、カディアを蘇らせる願いは叶えられないということなのだ。
自分があの世にきた目的を果たすため、カディアを蘇らせようと考える狂命。
だがその目的は、カディアの側にいたいという、自身の願いから生まれたものだと思い出す。
どちらも諦められなくなった狂命は、元々計画していたプランを実行するため、再び2億年の命を持っての復活を望む。
その願いを聞き入れた神は、殺してしまったお詫びとして、カディアの魂の前での復活を許した。
修復されたあの世にて、カディアの魂の目の前で復活した狂命は、魂として目覚めたカディアと対面する。
カディアは、狂命対して罪悪感を感じていた。
それは、認知していなかったものの、結果的に狂命の命を削る力を宛にしてしまっていたこと。そして、自分のせいで死の一歩手前まで追い込まれてしまったことからくるものだった。
そして、自身のボディガードを辞めようとしない狂命に、これ以上自分のワガママに巻き込まないようにするため、あの世に残ると決意したのだ。
しかし、狂命は引かなかった。
自分が辞めようとしない本当の理由。胸の内に秘めていた恋心をぶつけ、カディアの硬い決意を崩す。
狂命はカディアを連れ、1億を超える生命の魔力を犠牲にあの世を脱出。
いつかカディアから告白の返事を聞くという新たな願いを胸に、優しく微笑む想い人の膝の上で、狂命は目覚めた。
ここまでがあらすじ。
生まれ変わり、転機が訪れ、僕が俺になるまでの。
そして、ここからが第二幕。
これから現れる数多の強敵は、前回のラスボスからすれば遥かに格下で、それを倒した時の俺からすれば赤子のように感じるだろう。
しかし、奴らはそれに届くと思えるほどにどうしようもない、圧倒的な力を持っている。
それを超えなければ、狂命は次へ進めない。
しかし、今の彼は生きる意味を見つけている。
だからきっと超えられる。
さあ始まるよ。
第二幕の扉が開く。
「そういや幹部のNo5からNo1まで倒したんだから、もう実質残すはラスボスだけじゃん。明日にでも乗り込んで、ちゃっちゃか倒して終わりにしよーぜ」
「何を言い出すかと思ったら……そんな簡単にいくわけないじゃないですか。まだ大幹部も倒していないのに」
……カディアの口から告げられた、衝撃の一言によって。
再び始まった物語。
いったい俺は、この作品をどうしたいのか。
今回はどこまで描かれるのか。
いつかの明日の俺次第。
なので、頑張ろうと思います。
とりあえず、大幹部のうち一人は倒すことを目標に頑張りますのでよろしくお願いします。
あとね。ほんとーに出来たらでいいので……応援とか、レビューとか、ブックマークとか、いいねとか、評価とかよろしくお願いします。