犬、異世界召喚される 1
オレの名前は山田。
気軽に山田と呼んでくれ。
元気が取り柄のチャーミングでイカした犬さ。
地元ではなかなかの有名犬でだったんだぜ?
山田といえばオレのことだととみんな一発でわかったもんさ。
オレはその日も日課の散歩していた。
いつもの道、ライバルの犬とケンカし、キュートなあの犬をナンパして、また馴染みな犬たちに挨拶したもんさ。
そしたら急に足元ピカッと光った。
オレはまぶしくて目を閉じ、開けたら別の場所にいたんだ!
そりゃたまげたさ!
「ここどこ!?オレ散歩してたんだけど!!!!!」
驚愕して思わず叫んじまったよ。
今となっちゃ恥ずかしい話しさ。
はーい!
堅苦しい話しが続くと思った?
残念でした。
ここまでです!
この口調も疲れてきたんで、そろそろ戻すね!
今となっちゃと言ったけど、まさしく今なんだよね!
now!
現在進行形!
とりあえず原因と思われる奴に話しかけるね!
「貴様、何者じゃ!見たところただ者でない様子……。私を誘拐しても何にもならないわ!家にはお金なんかないんだから!今ならまだ間に合う実家のお母さんも泣いてるぞ!」
「……いや、口調統一しろよ」
「犬に難しいことはわかりません」
掴みはよかったみたい。
第一印象で相手の印象がほぼ決まるというし、これで相手には好印象をあたえられたはず!
「あなた何なんですか。いきなり犬があらわれたのに驚きもしない…。おかしいとしか言い様がない」
「おかしいのお前だ」
「んまぁ!失礼しちゃうわ!こんなお利口な犬にたいして!」
「……本当に一体何なのお前」
「犬です」
うんうん。
とりあえず言葉通じるみたい。
これがダメなら親父に教えてもらったサルにも通じるボディランゲージを披露するところだった。
すると男が急に笑いだした。
え?
なんか急に笑いだしたんだけど。
こわっ!
今までの会話のどこに笑う要素あった???
全く失礼しちゃう。
こんな素敵な犬にたいして笑うなんて!
山田の魅力がわからないなんてその目は節穴としか思えない!
「ハハハ!わりぃ、わりぃ。」
「いきなり、笑い出すなんて。ハッ!もしかして頭おかしいんじゃ……」
「なんだとテメェ!…ゴホン。なんか予想外の展開になったが、俺様はある世界の神だ。お前は俺様によって異世界に召喚されることになった。」
「やっぱり頭おかしいじゃないですか……」
「この野郎!!!」
「あーーー!およしになって!乱暴はやめて!」
コイツ、初対面の犬にアイアンクロウかけてきやがった!
とんでもねぇやつだ!
だが、コイツの言い分も一理ある。
これではいつまでたっても話しが進まない。
全く、話しは簡潔に分かりやすくスピーディーにしてくれないと。
「もし異世界召喚が本当だとしたら、なんでオレなんですか?何かしてほしいことでも?」
「別になにも?」
「・・・はぁ?」
「人間は理由をつけたがるがよな。なぜ自分なのか、なぜしなければいけないのか、とかな。ねぇよ、んなもん!たまたまお前がそこにいて、たまたまお前が選ばれた。もし理由付けをするなら、幸運か不運かわからんが運としかいいよがねぇな」
やべぇ。
言いたいことはたくさんあるが神と自称している時点でやべぇ。
異世界召喚しちゃうのもやべぇし、思考もやべぇ。
何より一人称が俺様の時点でやべぇ!
俺様と使っていいのは二次元の中だけだから!
とんでもねぇのに絡まれた……!
山田ピンチ!
とりあえずおだてて様子見よう。
「とりあえずアンタが頭がおかしくて、異常で、どうしようなくやべぇが、いろんな意味ですごいのはわかりました」
今度は殴られたんだけど。
カルシウム足りてないんじゃない?
上手く話が切れないのでぶつ切りのように短いでので、かなりの勢いで編集、修正してます。