猟団家族悲劇編ー01ー
仕事で嫌なことがあった。お酒も飲めない俺はその鬱憤をはらしたいのに、いつものようにゲーム内で連携の基礎である『知識』と『基本』の日課を叩き込まされていた。普段と同じ事なのに、今日に限って面白く感じなかった。その勢いで、ついVCで叫んでしまった。
やってられるか〜〜!!たまには、のびのびやらせろぉ〜〜!!
「なるほど、わかった。それじゃ〜しばらく距離を取ろう。そして、お兄ぃちゃんの言う『憂さ晴らし』をしてくるがよぃ」
あれ?あれれ??意外な展開だった。もう少し構ってくれると思っていたのに。もう少し相談にのってくれると思ったのに。むしろ簡単に突き放してきた。
あっそ!!そうくるか!!わかったよ!!んじゃ俺にも意地がある!!好きにやらせてもらおうじゃないか!!そんで見違えるほど強くなって帰ってこようじゃないか!!よくある充電期間を経て強くなって帰ってくるパターンそのものじゃないか!!受けてたってやるぞ!!
この時は怒りの感情が強く、勢いでじぃちゃんとこんな約束を交わしてしまった。そして一次的に猟団との連絡を断つ事になる。じぃちゃんも一度口にした以上、お互いに意地の張り合い見たいなところもあって、家族のみんなはとりあえず静観のスタンスを取っているようだった。
今度こそ、俺一人でもちゃんと出来るところを見せてやる!!一人前になって帰ってきてやる!!
……そんな根拠のない自信を胸に決意を固めた俺だったのだが、この後とんでもない事件に巻き込まれるとは思いもよらなかった。