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猟団掲示板から始まる物語  作者: クリクロ
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猟団家族和室編ー06ー

翌朝も、じぃちゃんとばぁちゃんは夢中にゲームをやっていた。


つか、いつ寝て、いつ起きてるんだよ!?


結局、俺がコントローラー触らせてくれたのは昼過ぎだった。昨日と言い今朝と言い、じぃちゃんばぁちゃんのゲーム操作画面見せられて、俺の操作時、大画面の感動はどっかいってしまった。



しかしここに至るまでの間、俺もただ手をこまねいていたわけではない。まるで飼い犬に餌を与えられるが直前で『待て』をされている状態の中、ひたすらじぃちゃんたちのゲーム画面を見て、何かを学ぼうとしていた。


………実はこうやって、客観的に人が操作しているのを見るのは初めてだった。画面もそうだか、二人のコントローラー捌き(さば)にも注視した。



まずは、ばぁちゃん。

グラウンド・キーパーと呼ばれるいわゆる敵を引きつけ誘導するタンク役。そして俺と違って全然ボタンを連打しない。どうも敵の攻撃タイミングに合わせボタンを押してガードいる感じなのだ。俺が必死こいて戦っている姿勢とは全然違う。無駄な労力を使っている俺に対し、淡々と最小限の操作で敵を対処している。


なるほどぉ〜。

俺は『無駄に仕事やってます感』出しまくりだったのかぁ〜

俺は、必死にバタバタ泳いでいても、全然前進まないタイプだったんかぁ〜



次にじぃちゃん。

キャノン・ウィザードは俺の使っているファイターと違い、体力も守備力も弱い。

魔法詠唱にかかる時間も剣技よりはるかに時間に長い。しかも詠唱中は、ほぼ無防備。だからなのか、VCボイスチャットで、ばぁちゃんの位置を常に確認しあい、ポジション取りを話合っている。『安全地帯の確保』が魔法使いの絶対条件で、絶対的信頼を託せるグラウンド・キーパーのばぁちゃんがいるからこそ、大魔法が撃てるのだ。……なるほど〜攻撃する前に常に敵と味方の位置を確認するのかぁ〜〜。まさに朝練で教えてくれた通りの動きだね。



二人のゲーム画面を見ていて、確かにゲームの姿勢や連携において勉強にはなったが、なりより楽しくゲームをやっている姿に幸せを見て取れた。この二人は、あらためてホント仲いいなぁ〜〜。



しかし、会話の内容は


「おばぁちゃん!も少し右前で敵を引きつけるんじゃ!今からわしのバースト・ミーティアが炸裂じゃ」


「おじぃちゃん!心配するな!俺の背中に隠れろ!!」



これでいいのか!?こんな会話でいいのか!?

こんな老夫婦の会話が『和室』から聞こえてきていいのか!?

(いや防音だけど)

今回で『和室編』は、おしまいです。そして、一時選考は落選という結果でした。ただ作品としては完結させたいので、もう少し続けます。

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