猟団家族朝練編ー07ー
「いくら大盾を持っているといっても、全方向にガード出来るわけではない。背後から攻撃を食らえばノーガードなので当然ダメージをもらうし、吹き飛ばされてしまう。PTにおけるタンクは『最後の砦』なのじゃ。だから仮にタンクが死ぬという事はPTが死ぬという事なのじゃ」
結構、重要なポジションだなぁ〜〜。
「さらに、ヘイト管理に大事なのは、地形も重要なのじゃ」
地形?
「例えば、グラウンド・キーパーと敵の間に大木や岩などがあったとする。基本、敵は直線上にヘイト値の高いPTに向かってくるが、障害物があっても構わず向かって来るのじゃ」
マジかぁ〜〜
「当然その障害物は破壊出来ないし通過も出来ないので、反対側でひたすらにジタバタしとる。同様にこちらの攻撃も貫通しないがの。」
うほほ
「つまり盾でガードするだけでなく地形を利用する事でも、身を守る方法はいくらでもあるのじゃ」
なるほどぉ〜
「高低差や段差があれば敵が上ったり滑り落ちてくる時間差がキープ時間に繋がる。また移動不可な壁や崖を利用する事で、もっと敵のキープが楽になることもあるのじゃ」
へ〜
「一番大事なのは、敵の距離とPTの距離を考えながら敵を誘導するという事じゃ。せっかく誘導してもそこに、お父さんやアッコ姉さんがいたら、巻き添えを食らってしまう。それでは誘導をしてきた意味がない。ヘイト管理とは、いわば敵とPTとの位置関係を調整し一定距離を確保するのが役目。PTにおける最高責任者なのじゃ」
うほほ。ばぁちゃんが『最高責任者』だったのかぁ〜。
俺はてっきり猟団長の父さんがそうかと思ってたよ。
「お父さんは、魔女っ子顧問じゃな」
『魔女っ子顧問』ってなにその肩書き!?そんなの名刺に書いてあったら嫌だよ!!
つか、魔女っ子顧問にどんな相談すればいいんだよ!?
プリンちゃんにヘイトについて今後の対応を協議できるのかよ!?