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アンデットスパン  作者: かせっと。
4/8

何でコスプレなんすか!?

「そうと決まったらまずは訓練だな。真斗くん」

真斗は頭にクエッションマークを浮かべる。

『えっとそれはどういう?』

なにっ訓練しないといけないのか!そんな簡単にいかないか・・・

「何を言ってるんだい?アンデットと交戦したことがあるとはいえ君は戦闘において素人だろう。それに私たちはまだ君がどのような能力を持っているのかも知らんのだ。これから君をどう使うかにしても作戦を立てなければな。」

雛乃はそう言って軍服の内ポケットから手帳のようなものを取り出した。

「これは君が『篝火』として活動するための証であり軍専用のデバイスだ。何かあった時はこれに指令が届くから持っていてくれ。」

俺は雛乃からデバイスを受け取った。

『えっとちなみに訓練ってどのくらいの期間やるんですか?』

「短くて1年といったところかな。」

雛乃は当たり前のようにいう。

『一年間!?』

真斗はベットからとび上がっていった。

幾ら何でも長すぎるだろ!!これがリアルのダメなところだ。アニメだったら長くても一ヶ月くらいだろーが!

『長くないですか!?早くしないとアンデットKが・・・』

口が滑った。

すると雛乃の雰囲気が変わった。

「長いだって?何をバカなことを言ってるんだい。アンデットに様々な状況で対処できるよう考えた訓練だ。そんな簡単にいくわけがないだろう・・・。少し勘違いしているようだからもう一度言うが君は素人なんだ!!そこをちゃんと理解したまえ!でなくてはたとえ少し戦える能力があっても死ぬだけだ。」

雛乃は真斗の肩を掴み真剣に言った。

その言葉で自分がどれだけバカなことを言っていたかに気付いた。

『わかりました。俺をアンデットと戦えるように鍛えてください!』

「任せたまえ。」



3日後

俺は軍事病院から退院した。

失くなった右腕は簡単には破れない特殊なゴムで覆われ見た目はほとんど普通の腕と変わりない。特に日常に支障をきたすことはないとのことで早く退院できた。

今は先日、雛乃からもらったデバイスに送られてきた場所に向かっている。

ちなみに学校には他の学校に転校したと言うことで話は済んでいる。

親しい友達も高木くらいしかいなかったためそこまで迷いはなかった。テニス部は高木に誘われて入っていたので特にやめたことに悔いもない。そんな上手くなかったし・・・。唯一、悔いがあるとすれば高木に何の別れも告げずにきたことだが・・・まあいっか高木だし。

そして目的地に着いた。

『秋葉原か・・・。ここの駅前でいいんだよな・・・。』

オタクの聖地、秋葉原。

アニメ、漫画、フィギュア、ゲームあげたらキリがないくらい人間の欲望の塊でできた街である。

しかし、なぜ雛乃さんはここに俺を呼び出したんだろう・・・。

訓練をするにしても全くそれらしい場所は見つからないが・・・。むしろグッズ周りしたくて訓練どころじゃないんだけど・・・。

「やあ真斗くん待たせたね。」

後ろから雛乃の声がする。真斗は雛乃の方を向いた。

『いえ全然待ってないです。って雛乃さん何やってんすかああああ!?』

雛乃はスクール水着に赤いランドセル、手には銀髪美少女魔法使いキラリンの魔法のステッキ『リボルステッキG』を持っていた。

年頃の女性とは思えない服装に俺は思わず大声で叫んでしまった。

「何ってコスプレだよ。なんか変かい?」

雛乃は笑顔で特に問題ないように答えた。

『大ありですよ!!なんですかその格好は!?』

俺はテンパって言葉になっているかもわからない状態で言った。

「だからコスプレと言ってるじゃないか?」

『いやコスプレなのはわかっているんですよコスプレなのは!問題は何で軍人である雛乃さんが今コスプレをしているかってことですよ!!』

「あ〜そう言うことか。なるほどアハハ。まあこれは私の戦闘服だよ。いつもこれで戦っているんだ。」

わけがわからない・・・。考えようとするが全く理解できないまま固まった。

『戦闘服ですか・・・。それが・・・。』

「まあとりあえず追てきて。案内するから私たち『篝火』の基地に。」

雛乃は真斗の腕を引っ張って基地へと向かった。

秋葉原駅から5分くらいで雛乃は止まった。

とあるサバイバルゲーム専門店。

どうやらここが基地らしい。普通の入り口ではなく隣の駐車場精算機前に着いた。

「デバイスは持ってきてるね?真斗くん。」

『はい。ちゃんと持ってきてます。』

「そしたら精算機にそれをかざして。」

『こっここですか?』

真斗は駐車場精算機にデバイスをかざした。

すると精算機が電子音声で話出した。

「コード7452754613木村真斗。認証・・・」

精算機から青い光が真斗の体をスキャンする。

「認証しました。」

そう言うと精算機の後ろにあるレンガの壁が、歯車が回るような音で動き出した。

「そしたら入ろうか真斗くん!」

『はっはい(汗)。』

かっこ良すぎだろ。真斗は心の中でそう思った。

入り口に入ると長い廊下がある。そのまままっすぐ進んでいくと木のドアがあった。

「ここだよ。」

雛乃はそう言うとそのドアを開けた。

「ようこそ真斗くん!『篝火』α部隊へ。」

真斗は心臓をバクバクさせ息を呑む。そして部屋の中に入った。

中には男1人、女3人、計4人の軍の人がいる。

4人は普通の一般人にはない、ただならないオーラを放っていた。

さすが軍人の方々だな。真斗はそう思った。

ただある問題があった。それは・・・。


みんなコスプレをしているのだ!!



普段はイラスト描いてます。夕凪すてら氏の作品『夢は儚し女装せよ乙女。』をよろしくどうぞー。https://yumeoto.amebaownd.com  こちらから飛べます。

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