010 異変
《青い太陽》&Bランクパーティ《光の音》
《四獣》&Bランクパーティ《須佐能乎》
《喰らふ者》&Bランクパーティ《揺れる星雲》
Bランクパーティ《不滅魂》&《竜》&Bランク冒険者3人
ドーガ&ソラ
の5つに戦局は分かれた。
Cランクパーティ2つは周囲の警戒だ。
「さて、やろうか。」
《青い太陽》の面々がそうつぶやき、武器を抜いた。
Bランクパーティ《光の音》も同様に武器を抜いた。
「すぐに片付けるぞ!」
剣、爪、大剣、槍……
全員が切断系の前衛武器のパーティ、故に《四獣》
「やるぞおお!」
「「「うおおおおおおおお!!」」」
その好戦的な性格も、パーティの由来となっている。
Bランクパーティ《須佐能乎》の面々は、その心意気にのまれないよう、冷静に武器を抜いた。
「喰らい尽くせ。」
それが彼ら《喰らふ者》のモットーだ。
禍々しい武器を彼らは構える。
彼らと一緒に戦うBランクパーティ《揺れる星雲》は彼らにビビりながらも武器を抜いた。
Bランクパーティ《不滅魂》《竜》、そしてBランク冒険者のシル、キク、ネーアの3人も武器を抜いた。
「…俺ら影うすくね?」
「…気にしたら負けです。いきましょう!!」
「小僧、中々やるらしいが、足だけは引っ張るなよ。」
「…おっさんこそ。」
この二人、ウマが合わないようで、中々仲が悪い。
ソラの実力についてはこのレグノイド山脈を登る前に、きちんと報告されている。
「大火の裁断」
「獅子王落とし!」
ソラの炎剣アンタレスと、ドーガの大剣が振り下ろされる。
ガアアァァァァァァ!!
その弐撃を受けた偽岩竜は、あまりの痛みに悶える。
そして、すぐに怒り状態になる。
「ふん、中々やるな。」
「…おっさんこそ。」
前言撤回、もしかしたら相性抜群かもしれない。
10分後、どうやら全ての戦いが終わった。
今回は余りにも戦力差があったため、討伐隊の圧勝に終わった。
誰も大きな怪我を負うことはなかった。
「…よし、武器の最終確認をしておけ。こっからは偽岩竜とのゲリラ戦だ。」
ドーガが皆にそう告げた。
ドーガとソラは3分で偽岩竜を片付けたため、二人とも準備は終わっていた。
―――偽岩竜の巣―――
「なるほど、こりゃ確かに異常だ。」
平気そうにそう呟いたドーガの額には、汗が滲んでいる。
討伐隊の他の面々もそうだ。
そこに広がっていた風景は、明らかに異常そのものだった。
辺り一面に転がる偽岩竜の死体、軽く30体はあるだろうか。
生きている僅かな偽岩竜も虫の息で、ほとんどが倒れている。
そして偽岩竜の巣の洞窟前に鎮座していたのは――
「全員、心してかかれよ。ありゃ、災害だ。」
Sランク魔物:岩竜
グゥルアアアアアアアアアア!!
圧倒的な咆哮が轟いた。




