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たばこと酒と香水
社会人になって、3年が立とうとしていたある5月のこと。
年上の先輩とも何も思い出1つ思い出せなくなっていたころ、高校の時ゆるキャラ的な
存在だった彼から久しぶりにDMがきた。
彼からは、飲み会の誘いだった。初めは断った。仕事が忙しいこともあったが、そもそも
彼は、私に好意を寄せていたが、私は彼を好きになったことなんて一度もなかった。
そんな彼と、2人でご飯に行っても何も変わらない。そう思っていたからだ。
でも、彼からの連絡と誘いは止まることはなかった。
どうしても、2人が嫌だった私は、お互い友達を呼ぶという条件でご飯の誘いをOKした。
飲み会当日、友達と待ち合わせして、彼とその友達を待った。
『お、いたいた!やっほー!』
私は、びっくりした。彼の横には、塩顔で肌白い男の子が立っていた。ゆるキャラ的な彼とは
正反対の友達だった。
私は、目も合わせられなかった。今まで見てきた元カレとは、遥かに違った。
かっこいい…。私は、初めて一目惚れした。