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愛とは  作者: LS
2/11

きっかけはルーズリーフだった

中学3年間を終えて、高校に進学した。


初彼とは、何も話さないまま。連絡先も分からないまま卒業した。


私は、特に罪悪感なく高校生活を迎えた。

あれは、高校1年生の時


中学1年生のわずか1か月の恋愛以降、中学2年では、1軍女子のグループに入りながら、やんちゃな

男子グループとも仲良くなった。でも1年の時に目立たなかった私は、相手にされることなんてなかった。


むしろ、男子から体型のことで嫌がらせを受けてた。デブ・豚・豚足など…。

体育の持久走では私が目の前を通るたびに、やばい!地面が割れる!と騒ぎ立てられた。


部活動でも、女子3人グループから同じような嫌がらせを受けた。


クラスでも、部活動でも嫌がらせを受けた私は、不登校になった。


3年の時は、受験もあり2年の出席日数をカバーするために頑張って学校に通っていた。


努力の結果、何とかギリギリ志望校に合格し、公立の高校に入学した。


もう、辛い高校生活は送りたくない…。私は、初めてダイエットをし入学式までに3キロ落とした。


髪の毛もロングからボブに変え、心機一転した。


同じ中学のメンバーも多かったが、嫌がらせをしてきた人達とは、離れることが出来た。


私が、いじめられてたことは、誰も知らない。


席は、後ろから2番目だった。周りは知らない人達ばかり。


いかにも、高校デビューの子、元から派手な子。真面目そうな子。多種多様なクラスだった。


私は、派手なグループには入らず、安定したグループを選んだ。


それから月日が経って、国語の授業の時だった。


他の先生は、最初授業をせずに自己紹介が多かったけど、国語の授業は最初から授業が始まった。


先生が、ノートや教科書を持っているか確認して回る。


ふと、先生が私の後ろで止まった。

『誰でもいいからルーズリーフでも貸してもらいなさい』彼にそう言って先生は教卓に戻った。


(後ろの人…ノート持ってないんだ)


でも、いかにもやんちゃそうな彼を見て、今まで後ろを振り向いたこともなかった。


(まぁ、横の子が貸してくれるでしょ)


でも、何時間経っても彼に誰もルーズリーフを貸すことがなかった。


『これから毎日、国語の授業はノート回収するからね』


(どうしよ。後ろの子、何も書いてないよ)


私は、自分のルーズリーフを一枚取った。書いてないことなんてどうでもいいはずだった。


ましてや、私なんて相手にしなさそうな人。親切にしたところで迷惑なだけじゃ…


でも、体が勝手に動いた。


『あの…良かったら使って』


『はぁ?』


(ほら、やっぱり。いらないよね)


でもなぜか、私はルーズリーフを彼の机に置いて、そのままノートを書き続けた。


『じゃあ、ノート書く時間取るから寝てた人も全部書いてね』授業が終わるまで残り10分。


『…い。おい。』

彼が、私の椅子を蹴った。


びっくりして、私は後ろを振り返る。


『前半、俺書いてないから見せて』


『あ。うん』


(ちゃんと書いてたんだ。紙飛行機にでも使われるかと思った)


見た目は、やんちゃそうな彼。でも真面目にノートを書く姿が少し面白かった。


それから、彼とよく話すようになった。って言っても、彼からは


『なぁ。ルーズリーフちょうだーい』とか『ノートみーせーて』とかそんなことばっかりだった。


『ねぇ。いい加減ノート買えば?』


『お金ないもん。いいじゃんルーズリーフ持ってんだから』


『これも私が買ってるからあるんだよ』


『笑知ってるよ。そんなこと笑』


『もうルーズリーフなくなっちゃうよ』


『早く、買いにいかなきゃな笑』


『そっちが買ってきてよ』


『そっちって笑 何で名前で呼んでくんねぇの?』


(え…名前?)


私が、名前で呼んでいいのか分からなかった。ましてや男子を下の名前で呼んだことなんてない。


『お前が、俺を名前で呼んでくれたらルーズリーフ買ってきてやるよ笑』


戸惑う私を見て、悪い顔しながら笑う彼。


私は、戸惑いを隠せないまま、彼の名前を口にした。


それから、お互い下の名前で呼び合うようになった。


ルーズリーフをきっかけに彼と話すようになった。でも彼には中学から付き合っていた彼女がいた。


そして、私も…

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