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忘れていたのは、一点だけ  作者: 朝倉 淳
第14章 一度生じた歪みは
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第14章 一度生じた歪みは 1

 一度生じた歪みは、そう簡単に修復できない。その歪みは次第に大きくなり、やがてその場にいる人間をも飲み込み、歪みの一部にしてしまう。

 母が去った時に学んだことだ。


 ただ、今の自分であれば何かできるのではないかと思っていた。できるようになっていると、錯覚していた。

 再び問題に直面して、その勘違いはすぐ正された。ただの自惚れだと。この歪みに立ち向かう方法を、自分は持っていない。

 そもそも、この歪みに立ち向かう方法なんてあるのか。松本先生は自分で解決するしかないと言ったが、解決しない問題や、どうしようもない問題は、いくらでもあるはずだ。


 ああもう、面倒くさい。


 結局、人とは一定距離を取った方がいいのだ。それでも今の時代生きていけるし、何も問題ないだろう。


 けど、それでは、あの日に戻ってしまうだけ。

 そしたら、この胸に詰まる不快な感情はどうなるのだろうか。

 ずっと消えないままなのだろうか。


 夏休み前から始まったこの思い悩みは、何の意味もなかったのだろうか。

 母が去ってからのこの二年半は、あってもなくてもいいようなものだったのだろうか。

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