廊下を走るのは白い覆面姿の〇〇〇
いろいろ吹っ飛ばしましたm(_ _)m
移動授業だからと、極寒廊下を歩いていた。
ドタドタドタドタ
後ろから足音が聞こえてきたから気になって振り返ってみた。
「え」
ドタドタドタドタドタドタ
白い覆面の高校生(20人くらい)が猛スピードでこちらに走ってきた。
「わーお」
変に叫ばなかった私を褒めて欲しい。
絶対に獲物は私ではない、となると………
私は近くにいた女性の先生に声をかけた。
「小野先生〜」
「ん〜どした?」
「後ろ」
「え、後ろ何かついてる?」
「そうではなくて、後ろです。」
先生は私の言葉通り後ろを見た。
「きゃあぁぁぁぁ!!」
そして、叫びながら走っていった。
「わははははww」
「よしゃぁぁぁい!!」
その後を追いかける先輩に
「ナイス!」
と言われたが、覆面が怖過ぎたなんて口が裂けても言えない。
┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈
数日して、私のクラスに例の覆面をつけていた先輩が来た。
先輩1「この前授業間に合った?」
私「あ、余裕で間に合いました」
先輩1「良かった〜」
本当は廊下を爆走した。
先輩2「え、でもめっちゃ走ってたよね」
バレてた。
私「あー、走ってましたね(⌒-⌒; )」
先輩1「ごめんね〜」
先輩2「あ、ちょっと時間ある?」
私「え、あと3分ですけど…」
先輩2「余裕余裕」
要は「先日の出来事を動画にしたのだが、学年も違う生徒がガッツリ動画に入っていて大丈夫か」ということらしい。
私「全然大丈夫です」
先輩1「よし」
先輩2「エンドロに“後輩”って書いとくか」
私「何も書かなくて大丈夫だと思いますけど…」
先輩1「学園祭に使うからね、その辺は書くよ」
私「あー」
そうだった、来月、学園祭だった。
すっかり忘れてた。
先輩1「よし、これでOK」
「それじゃ、当日お楽しみに〜」
私はピンボケしているように願いながら教室に戻った。
学園祭当日、動画内で私と先生の頭に吹き出しがついていた。
「先生、後ろに白い人が」
「え?」
………大体あってるから良し。