第一エロその1
穴から落ちた助態は湖に墜落した。
『助かった? 湖だったからか』
「ぷはぁ!」
助態が水から顔を出すと、目の前に真っ黒な髪の毛でおおきなくりくりの目をしたかわいい女の子がいた。
「きゃー!」
助態に思いっきり水をかけた女の子はなんと、裸だった。
水浴びの最中だったのだ。
『これはまさにラッキースケベ! でも胸すら見えなかったのは残念以外なにものでもないぞ』
「なっ……何なんですかあなたは!」
女の子が助態に言う。もう上からタオルを羽織っている。
「何なんだと言われても、俺もいまいちよく分かってなくて……」
そう言いながら助態は、とりあえず起こったことをかいつまんで話した。
「で、落ちた先がさっきの湖だったってわけ」
湖を上がり、女の子から借りたタオルで髪の毛を拭きながら助態はまとめた。
「そうだったんですね。ということは勇者様ということですね? 私は情粋純純と申します。どうぞ純純と呼んでください」
純純は見れば見るほど可愛い女の子だった。
純純は勇者を探して旅をしていたらしい。
助態にはよく分からないが、自分で世界を作るという感じなので、そういった設定なんだろう程度に考えていた。
「純純の目的は?」
「勇者様を探し終えたので、目的を果たしたも同然ですね」
「俺を探していた理由は?」
「勇者様のお手伝いをすることです」
にこにこしながら純純が答えた。
『ダメだ。俺ありきでこの世界は成り立っているんだ。庭園のお姉さんも言ってたもんな。上手に立ち回れって』
「とりあえず、腹減ったし何かご飯でも食べない?」
「ご飯ですか? 困りましたね。ここらには村などはありませんし、私はご飯を持っていませんので……」
「え? 飯どうするつもりだったの?」
「狩りでもしようかと」
『可愛い顔して恐ろしいこと言うなこの子』
助態は若干引いたが、こんな可愛い子と一緒にいられるなら。と気持ちを切り替えて、一緒に狩りをすることにした。