第四エロその4
ハクダクが料理を運んできてくれた。
別の種族かと思いきや、食べているものは人間と同じもののようだ。
茹でポテト、ピザ、パスタ、焼き魚、ジャム、パン、白米、シチュー、肉の香草焼きを各自取り皿に取り分けた。
「さてそれでは詳しい話をお伺いしてもよろしいですか?」
さっきとは打って変わって真面目な言い方でハクダクが聞く。
「なぜ栗鼠族ではないあなた方人間が、我々リスの穴に?もしも栗鼠族を滅ぼすためにやって来たのだとしたら、私もそれ相応の対応を取らざるを得ません。」
シュッと拳を握ってパンチの構えを取る。
「いやいやいや。待って待って待って。滅ぼすとかそういうのはないから!」
慌てて助態が止めて、簡単ないきさつを説明した。
「…兎獣族にモンスターに滅ぼされた村カローンですか…」
話を聞き終えたハクダクが、先ほどは失礼しました。と頭を下げた後に言う。
「残念ながら我々は他の種族のことを知りません。ただ、兎獣族は寒い土地にいると聞いたことがあります。」
「寒いところ?パッとしない情報だねぇ。」
焼き魚を食べながらもふともが言う。
「申し訳ありません。我々もこの穴の中でしか生活していないもので。」
穴と言いながらハクダクが自分の尻を指さしている。
「えっちぃことはしないでください!」
ルブマが怒る。
「ルブマちゃんの穴を使って欲しかったんですか?」
ハクダクが見当違いなことを言いながら小首を傾げる。
どうやら、真面目な話にはなりそうもなかった。
「イクあてがないなら、この先に人間の町があると聞いたことがあります。」
しっかりとハクダクが情報を教えてくれる。
「よかったら案内しましょうか?」
しかも親切にも案内までしてくれるらしい。
「じゃあボクもそこまで一緒に行こうかな。」
どうやらぶららも行ったことない町まで同行するようだ。