第二十六エロその1
ティーパンが大刀を掲げて助態の隣にやって来る。
ちょうどユルルングルとジャックランタンが3匹のハイエナエースを引き離したところだ。
「全員で2匹を囲んで逃がさないようにするよ!」
ティーパンが鋭く指示を出す。
助態とアンアンがハイエナエースの背後を取り、もふとも・純純・くびちが正面から見て右側を、ルブマとぱいおが左側を取った。
正面にはティーパンが構える。
2匹のハイエナエースは囲まれても動じず低い声で唸りながら囲まれた箇所をウロウロ回る。
「抜けれる場所を探してるよ!油断するんじゃないよ!」
ティーパンが言うのと同時にもふともがサンドスローによる目潰しをした。
牽制にもなるいい手だ。
「やるね!」
そう言い置いてティーパンが目を潰された方のハイエナエースを大刀で切る。
『切る…というよりも潰してる感じだな…』
その攻撃を間近で見ながら助態はそんな感想を持った。
「勇者様!」
アンアンの声にはっとした助態が身をかがめると、そのすぐ真上をハイエナエースが飛んで行った。
あと少し遅ければ首を噛みちぎられていたかもしれない。
しかし…
「1匹逃がしてしまいました。」
「今のは仕方がない!この1匹は必ず仕留めるよ。」
助態の言葉にティーパンが更に気を引き締めるように促す。
ちらりとティーパンが隣の戦場を見ると、ユルルングルとジャックランタンもまだ3匹のハイエナエースと戦っていた。
そちらは壮絶な戦いだった。