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超能力者、異世界へ渡る  作者: 夢狐/神代瀧
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超能力者、異世界へ

超能力者の物語を書いてみたくなったのです。僕にも超能力が欲しいです。そしたら女の子の思考読み放d((殴


ごめんなさい。

琴詠燐ことよみりん、僕の名前だ。僕はごく普通の高校生、知能は中の上、顔も中、運動神経も中の上とよく居る平凡な男性だ。


「あっ!?」


少し離れた歩道橋で老婆が階段を踏み外し落ちそうになる。


フッ…


「えっ?…あら?…」


落ちそうになっていた老婆は突如停止し、そのまま階段上部まで飛んでいき、降りた。老婆は謎の現象に何が起きたのか理解出来てないようだった。


今のは僕がやった。僕は基本的にはどこにでもいる平凡な高校生だ。ただ一つ…


超能力が使えることを除けばーー


さっきのは【念動力】・【念力】もしくは【サイコキネシス】と呼ばれる能力で老婆を止め、上まで送ったのだ。…因みに要らないとは思うが一応【念動力】の説明をすると、手を触れずに『思念』の様なもので人や物などを動かす事が出来る超能力だ。慣れれば色々と応用をきかせることが出来、使い勝手のいい便利な能力で、僕もよく使う。


「動くな…琴詠燐だな?」


突如、男が背中に銃を突き付けてくる。また来たのか。


「何処かの研究機関の方ですね?何度も来られても困ります。失礼します」


銃も男も完全無視で先に進む。


「ま、待て!撃つぞ!」


「その銃、もう壊しました」


「な!?」


男が引き金を引くが、弾は出てこない。【念動力】で発射部位を壊したのだ。ホント便利だな、【念動力】にはいつも助けられる。男は「くそっ!」とか言ってどっかに去っていった。今月10回目だ、狙われたの。


僕はさっきの老婆の時のように超能力を特に隠さずに使っている。だからなのか僕の事を知った各国の研究機関が僕を捕まえようと必死に狙ってくるのだ。その度に毎回毎回対処している。別に大した労力は使わないので気にしてないのだが、最近回数が増えてきて日常生活にも影響が出そうなので少し困っている。もうこうなったら研究に協力した方がいいのかな?日常生活に支障が出ない程度で協力するって条件で、破ったら研究機関と…ついでに国も纏めて潰しますみたいな契約で。…でも面倒だからこのままでいいかな。そんな呑気な事を考えながら僕は今日も学校へと向かっていった。






~~〜~~~〜~~~~〜~~~〜~~~~〜~~~〜~~







午前、午後と授業が終わり放課後、今日の夕飯の事でも考えながら家に向かっていると、小さい祠の前で幼女に声をかけられた。


「そこの男よ、そなたが琴詠燐か?」


「そうだけど、どうしたの?お母さんとはぐれたの?」


どう考えてもそんな感じの幼女では無かったけど、一応言っておいた。


「違うわ!妾はこの辺りの土地神だ」


「へぇ、神様なんだ。拝んどこ…」


「うむ、よく拝むと良い…って!凄いあっさり信じたな!」


超能力者が居るんだ、神がいたって不思議じゃない。僕は無宗教だが、神は否定しない。


「それで、神様が僕に何の用ですか?」


「あ、あぁ…えーっと、そなたは超能力者だな?」


「はい」


「この世界ではそなたのような力を持つ者はおらん、さぞかし生きづらいだろう」


「いやそんな事ないですけど…」


「へ?…いやいやだって気味悪がられるとか…」


「そういうの無いですね」


幼い頃から使っているので、両親も同級生も僕の超能力が当たり前になっているから気味悪がられるとかは無い。逆に困った事があった時に頼られる程だ、との旨を神様に伝えた。


「む、むぅ…こっちの理由では無理か…」


こっちとは…


「仕方ない…本当の理由を話すとするか」


「あの、先程から何をぼぞぼそと言ってるんですか?」


「む、すまんな。実はな、そなたにこの世界とは別の異世界に行ってもらいたいのだ」


「…はい?」


何を突然言い出すのだろうかこの神様は…


「本来超能力はこの世界にあってはいけない力。ただ少し前まではそなたの力はそこまで強くはなかった為放っておいたが、今では我々神をも超えるほどの力へと成長してしまっている。このままでは世界の調和が乱れ壊れてしまう。そうなる前にそなたを別の世界に移したいのだ。分かるか?」


「…何となく言いたい事は。つまり僕がこのままいたら地球が壊れるってことですよね?」


「そうだ…どうだ?異世界に行ってくれるか?」


……正直、今の暮らしを捨てるのは嫌です。けど、このままいたら…家族や学校の皆…今までお世話になった人達に迷惑がかかってしまう。それは…絶対に駄目だ!


「行きます…僕、異世界に行きます!」


「…ありがとう、辛い決断だろうが応じてくれて助かった。では、そなたを異世界へと送る!【転送】!!」


神様の言葉の直後、僕の体が光を帯び始め段々と強まっていく。次第に姿を確認出来ないほどの光になると、突如光が弾けそこには僕の姿は無くなっていた。それだけでなく、先程までいた神様も姿を消していた。


ーーこの日、一人の少年『琴詠燐』は地球から消えたのだった。

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