千年の恋
「どうぞ、俺の特製コーヒーだよ。」
彼は私達にわざわざコーヒーを出してくれた。
「ありがとう、えと…。」
「ああ、まだ名乗って無かったね。俺の名前はジェラルドだよ。」
ジェラルドか…彼は瞭然の龍の事や私の龍の石の事も全部知っているのだろうか…。
「私は燈、です。」
「あたしはリリーだよ。で、早速質問なんだけどあんた達はどういう関係なの?」
「瞭然は俺の爺さんの知り合いだよ。その爺さんが瞭然の味方らしいから俺は協力してるだけさ。」
「瞭然がどこの出身かも知っているわけ?」
「ああ、知っているよ。所で君の方こそ燈ちゃんとはどんな関係なんだい?」
「祭の準備の手伝いをしてもらったからさ、それのお礼に人探しを手伝ってるだけだよ。」
「––––。祭を手伝っただけで、神龍守の人間だと知りながら家に泊めたり、人探しを手伝ったりするとは只のお礼にしては随分と割に合わない事をするんだな。」
瞭然がリリーを少しだけ睨みながら口を開いた。
リリーの事を警戒しているみたいだ。
それよりも私はリリーの家に泊まったなんて一言も言って無いのにどおして知っているんだろう…。
「あたしの事を怪しむのはいいけどさ、大した理由なんて無いから疑うだけ時間の無駄だよ。」
「まぁいい、それよりイノセンスの事だが…あれは誰を探していたんだ?」
なぜイノセンスの魔法を使った事までバレてるんだろう…。
「それは…テンテンを探してて…。」
「あいつが…ここにいたのか?」
「私は見てないんだけど、リリーがアレリーって魔女と一緒にいるのを噴水広場で見かけたらしくて。」
瞭然は何か考え込んでいるみたいだ。
「ところでさ、なんでイノセンスの事知ってるのさ?あたしとあかりしか知らない筈だよ。」
「俺たちは瞭然の目的の為に昨日から火の村へ行ってたんだ。そこで今日火の村で残り香の光を見つけたのさ、俺にはわからないが瞭然はそれは燈ちゃんの魔法だって言い切るからさ、君に逢いにきたんだよ。誰の残り香か確かめる為にね。」
「その火の村にテンテンはいるの?」
「それはわからないけど、そのテンテンって子が火の村へ行った事は確かだろうね。」
テンテンに逢える手かがりが再び見つかって私はそわそわした。行きたい今すぐにでも…火の村へ。
「じゃあさっさと火の村へ行こうよ。」
「リリーちゃんって言ったかな…君もまだ来る気みたいだけど、この街から外へ出るには危険もいっぱいだし俺たちも君の命を守る保証なんて出来ないよ、みたところ魔法も使えないようだし。」
「こうみえたってあたしは旅をするのも趣味なんだよ。火の村は行った事がないし丁度いいね。」
あまり私達の事情に巻き込みたく無いのだけれど、リリーは行く気満々らしいし説得しても意味ないと思うのでこのまま4人で火の村へと向かう事になった。




