千年の恋
「ここが火の村か、夜になる前に辿り着いてよかったな。」
「ああ、ちょっと待ってくれ、門番に通して貰うように話をしてくるよ。」
あの後すぐ俺は魔道街から南へ約30キロ進んだ場所にあるここ火の村へジェラルドど共に来ていた。
ジェラルドによると火の村はセキュリティが厳しいらしいが、火の村にはジェラルドが作ったコーヒー豆を仕入れている人物がいるらしくよく出入りしていて顔が効くらしい。
「瞭然、こっちだ。」
もう日も暮れて辺りも暗くなりつつあるから大門は閉まったままで俺達はその隣にある小門から中へ入った。
「あっついな…」
門を一歩くぐっただけで強めの熱気が全身を覆った。
「そりゃ火の村って名前が付いたくらいだからね、この村の地中は火だらけさ。」
「だがこの火には魔力を感じるな…これが自然にできた物なのか?」
「さあね、でもまぁ時々噴火する炎を浴びると魔力が手に入るのも事実らしいぜ。」
「あんたは浴びて無いのか?」
「あぁ、俺の魔力は遺伝だからな。」
「そうかジェイマンさんの子孫だもんな。」
「そのさ、ずっと気になってたんだけど、お前さんとジェイマンの爺さんってどんな関係なのさ?あの爺さんが千年も生き続けた理由を知ってるのか?」
「そうだな…だがそれについてあんたに今話してる時間は無いな、その前に桜水の居場所を探すのが先だ」
「…へいへい、勿体ぶりますねぇ…。」
当たり前だ、少しでも早く桜水の居場所を探し出さなければ…
村の住人に聞いても教えてくれるはずもないしな…。
(おい、零神さっきから黙っているが壱乃神の気配は感じるのか?)
『あぁ…微かにな…間違いなく壱乃神はここに居る……』
そうか…この村にいるのか…さぁて…どうやって見つけ出すかな…。
「なぁ瞭然…」
「何だ?」
「火の村訪問ついでに持ってきたこのコーヒー豆納品しに行くんだけど一緒に来るか?」
「……そうだな、どうせ手掛かりの無い者を探すには手当たり次第探る事になる、どこから調べても同じだ。」
そうしてジェラルドの得意先の住人の家へと向かう事にした。




