魔法と龍
「で、あんたが神龍守から来たことはわかった。それであたしん中でどうも疑問なのが、あんたがここまで一人でこれるかってこと、もしかして一緒にここまで来た仲間がいるんじゃないの?」
「本当にリリーは鋭いね。」
「やっぱりね、そいつの名前ってなんて言うの?」
「……瞭然だよ。」
いくら優しいリリーとは言え瞭然の名前を出すことに少し抵抗はあったけど、本当の事を言ってしまった。
「他には一緒に来た仲間はいないの?」
「いないよ、私と二人でだけ。」
「んー、そこはあたしの読みと違ったなぁ~。りょうぜん、ねぇ…」
リリーは何か深く考え事をしてるようだった。
「いやね、あんたに会う前にもう一人外から来たやつにあったんだよ。てっきりそいつがあんたの仲間かと思ったんだけど…んー。」
「予想が外れて残念だったね」
「あいつも神龍守っぽい名前だったんだけどなぁ、確か…んー?…テン何とか…何だったっけなぁ…?」
その言葉を聞いた瞬間、私の身体を押さえきれない興奮が襲った。
「龍池…天…」
「ああー!それそれ!何?あかり知ってんの?あんたの知り合い?」
「私の…恋人だよ。」
テンテン…ここに来てたんだ。無事で…無事で良かった…。
この街のどこかにいるかもしれない、そう思うと今すぐにでもテンテンを探しにいきたい衝動にかられた。
「そうなんだ、あんたの恋人ねぇ、ここに彼が来てること知らなかったの?」
私は静かに頷いた。
「そっかぁ…」
何やらリリーは頭をぐしゃぐしゃにしてとても深く考え込んだ。
「彼のこと、大事?」
「当たり前だよ。すごく大切な人」
「それなら出来るだけ早く、そのテンって人、探して見つけてあげな。」
「どうして?」
「あたしね、こう見えていろんな場所へ旅するのが趣味なんだ。」
こう見えても何も見たそのまんまで何も驚きは無かったのだれけども。
「それでね、他の街で聞いたんだけどアレリーっていう魔女が居て、その魔女は凄く悪い噂の流れてる魔女なんだよ。」
「アレリー?」
「ようするにさ、そのテンって人。そのアレリーって魔女と一緒にいたんだよね。」
「 そんな…」
「んー…魔法には覚える事すら禁止されてる禁断魔法ってのがあるの知ってる?」
私は首を軽く横にふった。
「アレリーはその禁断魔法の1つ『マリオネット』の使い手らしいんだよ。」
「マリオネット…」
「簡単に言うと対象の人間や動物、意思のある者を操り人形のように操る魔法だね。」
私はとても嫌な予感しかしなかった。
「それじゃ、私今すぐにでもテンテンを探しに行かないと…」
私は急いでテンテンを探しに部屋から出ようとしたとき、またまたリリーに腕を捕まれた。
「今日は辞めときな、もうすぐ暗くなるよ。この街で魔法が使えない奴が夜、外にいることは危険なんだ。それにアレリーといたからって必ずマリオネットを使うとは限らない。」
私はリリーに抵抗することは出来ずそのままその日はリリーの言う事を聞く事にした。




