ホラーゲーム
ホラー(やんわり)
俺と妹でホラーゲームを一緒にプレイしている。
二人で協力するゲームなのだが、二人共ホラーは大丈夫で、騒ぎながらプレイしている。
楽しそうな妹の顔は見えない。
見えていないはずだが、なんの違和感も感じずにプレイを続ける。
突然画面が暗転し、音楽と共にユウレイが出てきた。
妹はびっくりしたと言いながらケラケラと笑う。
そのまま逃げようとするが、妹のキャラはユウレイに追いつかれダウンした。
死んじゃったと叫びながらも楽しそうな笑い声。
妹の姿は見えない。
俺は妹のキャラを助けに行った。
ユウレイがピエロのように見えて俺も笑った。
俺はユウレイ撃退用のアイテムを使った。
画面はまた暗転し、真ん中に女の人が映し出された。
顔は髪で隠れて見えない。
足は地面についておらず、体が左右にふらふらと揺れている。
すぐに首吊りだとわかった。
画面にばかり夢中で、気がついたら周りには何もなく、自分と画面以外何も見えなくなっていた。
画面の女が、ゆっくりと、顔をあげた。
やっぱり顔は見えなかった。
俺は――
大きな音がして目が覚めた。何か重いものが落ちたような音。米袋を落としたらちょうどさっきみたいな音がしそうだ。
俺はむくりと起き上がった。不吉な悪い夢を見ていた気がする。誰かが死ぬ夢だった気もするし、自分が殺される夢だった気もする。
一時過ぎ。家族はみんな寝ているだろう。しかし、隣の妹の部屋からかすかに音楽が聞こえた。
俺は早く寝るように声をかけてやろうと思って廊下に立った。
ノックを二回。返事はなかった。
やっぱり寝ているのだろうし、無断で開けて入るわけにもいかないので自分の部屋に戻った。
もう一眠りしようと布団に入って、最近妹の顔色が良くなかったことを思い出した。何かあったのだろうかと思いを巡らせてるうちに嫌な予感がして、俺はもう一度布団から出て妹の部屋の前に立った。
念のためノックと一言言ってドアを開けた。
当然妹はいなかった。音楽もかかっていなかった。
前半は夢の内容を描いているので、わけわからないのはわざとです。
わかっていない人がいたら都合が悪いのでオチを補足します。妹は自殺しました。飛び降りです。ここが何階か、なんで自殺したか、などの質問は受け付けません(笑)