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僕等だけの黒異世界  作者: 柊声
3/4

BW.3―悲劇―

《僕等だけの黒異世界》を楽しみにして頂いていた読者様、長らくお待たせしてしまい大変申し訳ございません。

それでは、お楽しみ下さい。(^ ^)

僕等が黒の世界に来てから数日後・・・

僕達は、この世界で一番高い建物から、住宅街にある長屋へと移動した。

僕の部屋は、真ん中の部屋を正面にし、玄関側から見て内から2番目の部屋で、皆が集まる部屋の隣で、ルームメイト?のような人はあかねさんだ。

そして、次の日の朝・・・目を覚ますと視界には、見慣れない天井が広がっていて、起き上がっても僕は暫く正面の壁を見続けた。

「まるで、あの時みたいだなぁ・・・。」そう思いながら、支度をした。

僕は、隣の部屋から聞こえてくる賑やかな声に耳を傾け、枕元に目をやった。

そして、枕元に置いてあった歯ブラシと、水を張っているおけで歯磨きを・・・身支度を終わらせた。

支度がすべて終わると、少し重くて固い扉を開け、僕は小さな声で『行って来ます。』と言い部屋を出た。

僕は数歩歩くと、すぐに着く距離にある皆が集まる少し広い1室へと足を進めた。

僕は、緊張しながら一息ついて重たい扉を開け、部屋に入ると同時に挨拶をした。

『おはようございます。』

すると、皆『おはよう』と言ってくれた。

僕は、幼い頃に両親を亡くしており、朝起きた時

『おはよう』何て言ってくれる人は、この世には既にらず、久しぶりにその単純な言葉の温かさに僕は、包まれたかのように・・・心臓締めつけられるように嬉しくて、涙が零れた。

優しい人だらけのこの世界を、僕は徐々に好きになっていった。

僕のたった1つの居場所・・・。大好きな皆・・・。

しかし・・・さっきまで、そこに有った僕の大切なモノは、呆気無く崩れ落ちた。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


ある朝、僕が目を覚ますと・・・茄雲なぐも陸桜りくおうさん、月夜つきよさん、花月さんがいなかった。

僕は、もの凄く嫌な予感がした。

その時、一番近くにいた日向ひゅうがさんに5人は何処に行ったのかと聞くと、日向ひゅうがさんはニコッと優しく笑い『大丈夫。4人は食料調達に行ったよ。そんなに遠くないから、もう直ぐ戻ってくるはずだよ。』と答えた。

僕が、ほっと肩をおろした時、少し離れた所にある、森の方から〔ドッカーーーーン!!!!〕と、もの凄い爆音が聞こえた。

あかねさんの話を思い出して、僕と妃琶ひのわ夜柄やえは驚きと恐怖が隠せず、顔を真っ青にして小刻みに震えだした。

それに気付き、あかねさんは僕らに近づいてきて、そっと手を握り『大丈夫・・・。大丈夫だ・・・。俺がお前達を守るから・・・。』と優しくつぶやいた。

僕達は、いつの間にか震えが止まっていた。

すると、あかねさんは何かを悟ったように、僕達以外に指示をし始めた。

暫くして、篠慧のえさん達が外に出て行った後、あかねさんが僕達に一言言い残して走って外に出て行った。

れい紅葉こうはの言う事をよく聞くんだぞ?

後・・・絶対1人で行動しないことだ・・・わかったな?!』

僕だけかはわからないけれど、背筋がひんやりと冷たく感じた。

僕は、黒の世界の人達が、死んでしまうんじゃないかと思うと怖くなってしまった。

しかし、周りの人は僕が、震えている理由が分からないらしく、心配そうに僕の顔をのぞき込んできた。

すると、いきなり今までずっと黙っていた、黒瀬くろせさんが叫んだ。

『逃げろっ!!!!』

『えっ?!』

黒瀬くろせさんは僕等を外に追い出した。

わけがわからない中、わかった事と言えば、僕らが外に出たと同時に、僕らが泊まっていた長屋が崩れた、と言う事だけどった。

砂埃すなぼこり舞う中、何かに押し潰されてうつ伏せになっている人影が見えた。

僕は、よーく目を凝らして見ると、黒瀬くろせさんが長屋の下敷きになっていた。

それに気づいたのか、紅葉こうはさんが急いで駆け寄った。

『おい!れい!!しっかりしろ!!死ぬなぁっ!!』

紅葉こうはさんは、涙をポロポロと流しながら、何回も何回も・・・黒瀬くろせさんの名前を呼んでは、黒瀬くろせさんの身体をユサユサと強く揺すっていた。

その姿を見た僕等は、足が動かなくなった。

『うっ・・・あ・・・くろ・・・黒瀬くろせ・・・さんっ・・・。』

僕は自然と涙が零れ、それと同時にどうしようもないような。怒りがこみ上げてきた。

僕の奇怪な色の瞳は、鈍くも強い光を宿していた。

『・・・?!お・・・おい・・・っ!!かなでっ?!お前・・・目がっ・・・。』

妃琶ひのわの明らかに恐怖で震えきった声は、僕には届かなかった。

怒り狂ったかなでは、この世で禍々しく・・・そして、あかねさん同様宝石のような美しく神秘的な瞳だった。

僕は、心の中で自分の奇怪な色の瞳に誓った。


"僕は、もう何も失いたくない・・・。だから、僕はこの糞みたいな世界と戦うよ"

半年間3話の掲載を怠っていた事、深く謝罪申し上げます。

しかし、こうして掲載出来たことを嬉しく思います。

BW.3―悲劇―はどうでしたでしょうか。

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