いきなり騎士団長直属の団に入団が決まりました 4
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初出勤を終えて家に帰ると、伯父様から連絡が入っていた。
なんでも、猫の手の四本が完売したので、早々に追加をよこせということらしい。
「お父様、猫の手の在庫は?」
「今十六本あるよ」
「了解! じゃあ、伯父様のところに納品してくるわ」
「あ! それなら母様と僕が行って来るよ! 姉様は夕食の支度があるでしょう?」
なるほど、わたしが出かけると夕食を母が作ることになるんだけど、それが嫌なのね我が弟は。
お母様の料理レパートリーは増えたが、料理の腕がすぐに上達するはずもなく、いまだにお母様の手料理は弟には不評なようだった。
お母様もそれがわかっているのか「これでもがんばっているのよ~」と口をとがらせつつ、猫の手の在庫を袋に入れて、エッケハルトと一緒に伯父様の家に向かってくれる。
一本は見本にしたから、四本の販売で銅貨十二枚か。
借金を考えると微々たるものだが、稼げるとわかっただけで充分だ。このまま、ぜひ軌道に乗ってほしいものである。
……伯父様の商売の腕だけが頼りだからね~‼ 神様仏様そしてわたしのとっても頼りになる伯父様! お願いしますよ~?
心の中で伯父様にエールを送りながらわたしがキッチンへ向かおうとしたとき、お父様が「あ~、マルガレーテ、ちょっとお願いが……」と言いにくそうに呼び止めた。
「どうしたの?」
「うん。実はね、今日、裏の畑の草むしりをね、したんだけど、その時にどうも腰をやったみたいでねえ……。仕事で疲れているのはわかっているんだけど、聖魔法をかけてくれると嬉しいなあ」
「草むしりで腰をやるなんて、お父様、運動不足なんじゃないの?」
茶化しはしたが、お父様ももう四十だ。
わたしだって、前世は二十歳で死んだけど、バイトで立ちっぱなしで腰とか足とかが痛くなって湿布薬に頼ったことも……。うん?
……湿布薬。湿布薬か~‼
ぴこーんとわたしの頭に電球のようなものが飛び出した気がする。
この世界に、湿布薬なんて存在しない。
もし作れたら、これは売れるんではあるまいか‼
「お父様! ナイスだわ!」
「え?」
「いいことを思いついたのよ! 今度作るから効果があるか実験させてね!」
「ええっと、え?」
「ああ、腰だったわね。はいはい、そこのソファに寝そべってくれる~?」
お父様はわたしの話がわからず頭に「?」をたくさん点灯させているようだが、説明するのが面倒くさいのでそのままにしておいた。
お父様の腰に聖魔法をかけて、今度こそルンルンとキッチンへ向かう。
……よし! アイディアグッズ二号は、湿布薬よ~‼
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