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緑翼のアリア  作者: 四分儀有為
第二章 戦火に燃ゆ
8/44

1.


 神様。

 もし、あなたがいるのなら、私はすべてをあなたに捧げます。

 私の命も、心も、この身に巡る血の一滴さえも、何も惜しくはありません。


 街は炎で焼かれ、人々は家を捨てて逃げ惑っています。

 兄は剣を握り、勇敢に戦って死にました。

 途方もなく襲い掛かる黒く深い絶望に、人々は疲弊しています。

 この星には、今、希望の光が必要なのです。


 だから私は何度も何度も繰り返す。

 美しい女性を象った像。後ろに聳える天を仰ぐ大筒の前に跪き、伝承を唱え続ける。

 何度も何度も、この伝承が言霊となり、真実となるまで。


——彼の者らを討て。

  外より来たる脅威を、

  この星より退けよ。


  選ばれし乙女よ。

  いにしえの器を呼び覚まし、

  春の目覚めを告げよ。


 神様。もしあなたがいるのなら、私に力をください。

 私に、悪い者たちを、滅ぼせる力をください。


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