無能の真価
暇ができたから書けました。
まじか
本当にできてしまった。
おかしくないか?
イメージが大切だっていっても魔法系のスキル何も無しにできるのか?
スキルにはまだステータスには表示されない何かがあるな...
海斗の予想、これは的中していた。
海斗のステータスにある〝無能″ と出ている職業。
これは初期ステータスは最弱と言うに相応しいまでに下がってしまう。
だがその代償として、この世界のレベル制限9999を超えて成長できる、というものがある。
言わば成長限界というものが無い。
加えてレベルが上がるごとに上がるステータスの幅も大きいため、レベルが上がり、5000まで行けば、同レベルの勇者すらも超えるステータスになるのだ。
この世界ではレベルアップには経験値が必要だが、
海斗は〝無能″の効果で、ただの特訓、つまり筋トレなどでもレベルが上がる。
しかも普通のレベルアップも可能で必要経験値も低い。
ここまででもすごいが、”無能″の真の凄さはここからだ。この職業は「呪いの王」とあと一つのスキルを除いて他のスキルは何一つ得ることができない。
だがイメージと鍛錬でこの世界のすべてのスキルを体現することが可能だ。
例えば、魔導士の職業を持つ者が剣術スキルを得ることは可能ではあるが、
仮に剣術レベルを最大にしても剣士の職業を持つ者の最大レベルには到底敵わない。
が、海斗にそんなものは関係ない。
魔法も武術も何でもできる。
努力さえすれば。
そう、海斗は努力さえすればどこまでも強くなれる。
海斗がこの事実を知るのはもう少し先の話だ。
「さーて、どうしようかなぁここどこだ?まぁいいか一人の方が楽だし。
不老不死ってことは鍛錬し放題じゃん。
でもやばいな...不老不死だし、時間の感覚忘れて気づいたら数100年経っててみんな寿命で死にました。
なんてことになったらまずいしな」
...そういえばイメージで魔法発動できたな。もしかしてスキルなくてもいいのか?
海斗は自分に可能性を感じ始めていた。
「イメージでいけるなら、鑑定とかもいけるんじゃないか?...よし、やってみるか。ってもいきなりこの世界を鑑定しようとしたら頭終わりそうだな、じゃあその辺のものから...」
数ヶ月後
「よし、そろそろかな。にしても便利だなあ、
魔力創造って名付けたけどこれなんだろ?
イメージ1つで食べ物とか飲み物とか作れるのやばすぎだろ!」
この数ヶ月、鑑定の特訓の他に魔力創造を鍛えている。これが本当にぶっ壊れで、俺が明確にイメージできるものなら何でも出せるんだ。最高じゃないか!!
海斗は気付いてないが、これは海斗が地球で教室に居場所がないから図書室で時間を潰していた時に読み漁った図鑑とか専門書の知識だ。普通なんでもは出せない。
銃の構造とか誰でも詳しく知ってるもんじゃない。
俺は魔力創造で数ヶ月間食うに困ることがなかった。何なら地球より贅沢な暮らしだった。
「家も作れたし!...まぁ始めは家族のこと思い出して泣きまくったけどな...」
海斗はここ数ヶ月間の暮らしを思い出した。
「まぁ、これでここがどこかはっきりする!
よし、フッ!」
俺は来た時同様、目を使うことにした。鑑定って目使うだろ?イメージしやすかったんだよなぁ
「...よし!見えた!よっしゃあ!!」
やっと見えた鑑定結果に喜びが隠せない。
まぁ誰もいないしいいか。
「さて、気になる鑑定結果は...」
そこにはこうあった。
ー鑑定結果ー
時空間(名前なし)
創造者 桐生海斗
広さ イメージで調節可能
時間進行速度 イメージで調節可能
-特異点-
隠蔽 外からの発見が不可能
桐生海斗が認めた者しか入れない
代償 空間の歪みが発生しやすくなる
歪みにより侵入したものは例外として侵入可能
*代償は空間制御で修正可能
空間の歪みとは、海斗達が転移させられた異世界で、時間軸問わず、一時的に海斗の時空間と繋がる穴ができること、もしかしたら現代の誰かが来るかもしれないし、大昔の誰かが来るかも?