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呼応  作者: 師走
33/40

33

祭り終わりの朽ち果てた、ねぶたの残骸が

私たちの目の前に、果てしなく転がっている


「飴玉をください、以前くれたのは、無駄になってしまったから」と、庭で野良猫が言っている

だが、飴玉などない


青空へまだらに浮かぶ白い雲から、性が降り注ぐ

あるいは青い、あるいは黄色い

そして人々は傘を差す

濡れてはたまらないから…


そうして読書だけが私を救ってくれる

その行為は無言を許すのだし、また時間をいくらか消し飛ばす

けれど本のページに終わりが来るように

その救いの手も定期的に千切れるので

私は引き上げられつつあったその高みから、墜落して

ドロドロした地面へ激突する


「私が変えて見せます」総理大臣が言う

されど、お前に何が、できると言うんだ

「小さい声を、聞いて見せます」

されど、私の声がどうして、届くと言うんだ

「誠に…」

誠に、遺憾です。それでいいのだ

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