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僕の心は雨模様

 皐月さんとのデートから数日が過ぎ、季節も夏へと移り変わろうとしていた。あれから一度も生徒会以外で会話をしていない事に僕はイライラを募らせていた。

「うーあーもー」

 僕が机に伏せながら奇声を上げているとすぐ隣からユウの声が聞こえてきた。

「どうした? 随分長い時間唸っているな。生徒会長と何かあったのか?」

 それ以外は考えられないといったような確信があるように自信ありげに言ってきた。

「さも当たり前のように皐月さんの事で悩んでるだろとか言わないでよ……実際そうなんだけどさ……」

 僕は図星を突かれたので少し不機嫌な表情をしながらユウに言い返した。

「あはは……仕方ないだろ。お前が欝になっているのなんて生徒会長の事ぐらいなんだからさ」

 ユウはやれやれといったように手を広げながら僕に言った。

「それが……先輩に嫌われちゃたみたいなんだ。何が悪かったのかな? あーもう生きていけないよぉ……」

 僕は聞かれてもいないのにこの世に絶望したような表情をしながらユウの足にしがみついた。

「ちょっ……おい、頼むからやめてくれ周りの目が痛い。俺が何かしたみたいになってるから。それに気持ち悪い……」

 周りの目を気にしているというか気持ち悪いほうが強いらしく心底嫌そうに僕を振り払った。

「痛いなぁー単なるスキンシップだろーに、まぁ良いけど調べて欲しいことがあるんだ……皐月さんの過去に何があったのかを……」

 僕が皐月さんの名前を出して調べて欲しいと言った瞬間ユウはものすごく嫌そうな顔をした。

「生徒会長の事を調べろったってなぁ……何されっか分からねーしな、まぁ分かった。親友の頼みだ……この先、一週間昼飯奢ってくれるって言うなら調べてやろう」

 昼飯一週間分というかなりのダメージだがその程度のことで皐月さんの過去を知れるなら安いもんだと僕は思った。その後すぐ早速調査してくると言ってユウは教室から出て行った。

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