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無人島
ねえ、もし、無人島で過ごさなければならなくなったときに、何か一つだけ持っていけるとしたら、キミは何を持っていく?
よくある仮定の話だね。そうだなあ……因みになんだけど、その一つの中に、身に着けている服なんかは入るのかな?
服? うーん。言われてみれば考えたことがなかったけど、それはノーカウントでいいんじゃないかな。身に着けているわけだし。
なるほど。身に着けているものはオーケーか。だったら、まずはダイビングスーツを着てしまおう。これがあれば水中でも動きやすいからね。
その上には下着を履いて、更にその上には夏服、冬服、コートと着込もう。これで寒暖の差があっても安心だ。
靴だって、履いていれば持っていくものには入らないだろうから、険しい野道を歩ける登山シューズに履き替えて、目には紫外線を防ぐサングラス。その上から水中ゴーグルもつけてしまおう。
頭には色々なタイプの帽子を被ろうかな。ニット帽に野球帽に麦わら帽子。腕には、そうだなあ……包帯とロープでも巻いておこうか。色々なことに使えるからね。あとは――、
おいおい、キミ、それはいくらなんでも反則じゃないか?
ははは、いいじゃないか。だって、僕が持っていきたいものは、『ずるがしこさ』なんだからさ。
終。




