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私の…、目的の為に、、、

[ヒュオォォォ…!]



砂埃をはらんだ強風が草原を一蹴する。

もはや風に揺られる草花は壊滅的に少なく、雑多に転がる石や瓦礫の方が目につく。

草原ではなく、荒野…と言った方が正しい風景だ。



[ブゥアァァァ…!!!!!!]



再び強風が流れ込んでくる。

しかし、それは先程とは明らかに違うレベルの勢いで、砂ぼこりどころか瓦礫が震動し崩れるほどのものであった。


ただの風ではない現象、空間を切り裂くような轟きが再びこの地へと展開されようとしていた。



[ブッ……ン…!!!!!]



転移魔法陣が広く展開する。

石や瓦礫を巻き込んで魔力の光が大地へと溶けていき、徐々に魔力が馴染んでいく。

その中心には小さな影が3つ…。

光の霧が晴れると同時に影がゆっくりと色を帯びていく。



[シュパァァァ…!!!!!]



光の霧が完全に晴れる…。

強い風もゆっくりと落ち着き、再び砂ぼこりだけをはらむ風へと変わる。


晴れた光からユラリと影が動き、砂をじゃりりと踏みしめながら一歩前へと進む。



[ザ…ッ、ザ…ッ、ザ…ッ、]



?1(あら…?ひと足遅かったみたいですわね…?



3人の内、真ん中で腕を組みながら優雅に歩く少女が言葉を発する。



?2(……のようじゃな…。既にコトが済んだ後じゃ…。



?3(残…、念…。失…、敗…。



両脇のふたりの少女も周りを見回したあと続けざまに言葉を発する。

ひとりは溜め息をつきながら、もうひとりはやや気だるそうに言葉を区切り区切り喋る。



?2(まあ、無理矢理空間をリンクさせて侵入しておるからの…。

ラグの発生は想定内じゃ…。

今回は少しばかりその影響が大きかったようじゃの…。


?3(どう…、する…?


?1(今日はこれで引き上げですわね…。時間的にも丁度いいでしょう。


?2(今日で7件…か。そろそろ気付かれる頃合いじゃが、まだやる気か…?琥珀…。



腕組み少女…、琥珀と呼ばれたその少女は、ふたりより前へ進み、遠く空を見つめながら答えを返す。



?1(ええ……。あの方の…、為ですもの…。


?2・3(ん……。



琥珀は、ふたりの方へ首だけ振り返り、優しく、しかし鋭さありきの言葉を投げる。



琥珀(あなた達は降りてもいいのよ…?

伽具夜(かぐや)…、時雨(しぐれ)…。

これは単に私がしたいことですもの…。



その言葉を聞くや、ふたりが物申す。



伽具夜(たわけたことを抜かすでない。

お前は我らが(あるじ)…。

ただ命を下すだけでよい…。

必ず…、我らがその責を果たす…。


時雨(命令…、絶対…。

私達はただ全力を尽くすだけ…。

琥珀の為に…。

それが私達の使命だから…、、、



主に対する決意の証明を口にするふたり。

その忠誠の言葉に琥珀はクスリと微笑み、今度は体全体を向き直しふたりに感謝の言葉を告げる。



琥珀(……フ…♪ありがとう…♪ふたりとも…♪

果たすべき目的の為、もう少し付き合ってくださいませ…♪



伽具夜、時雨のふたりはコクリと頷く。

琥珀は、腕組みを解いて、鼻をひくつかせながら周りをもう一度見回して目をしかめる。



琥珀(それにしても、ひどい有り様ですわね…?


時雨(辺り一面…、焼け野原…。


伽具夜(随分と雑な仕事じゃのぉ…?

これではどちらが世界の歪みか分からぬではないか…。



伽具夜は電子パネルを表示し、クエスト詳細に検索をかける。

時雨は荒廃した大地をタタタと軽く走り回り、唯一残っていた雑草を引き抜くがそれも塵のようにサーッと消失していく。



時雨(L級クエスト…、だったよね…?


伽具夜(ああ。そうじゃ。


琥珀(L級ハイドラ相手だとしても、これは少々美しくないですわね…。



[ピピ…!ブッ…ン…!!]



伽具夜(んぅ…?何じゃ…?これは…?


琥珀(どうしましたの?伽具夜…?


伽具夜(いや……、、、



口ごもる…。

あまりに不可解だと言わんばかりに眉間のシワが増えていき、やっとのことで声が出る。



伽具夜(S級…、じゃ…。


琥珀(え、?


伽具夜(ここでのクエスト…、S級がハイドラを討伐しておる…。



時雨はぽかんと頭に?を浮かべ、琥珀もまた動揺こそすれ、冷静に伽具夜の話を繰り返す。



琥珀(S級…?L級ハイドラの討伐クエストを狙っていたはずでしょう…?


時雨(???……伽具夜、間違えた…?


伽具夜(間違えてなどおらぬ…。

確かにここはL級ハイドラ討伐のクエスト場所じゃ…。



琥珀、時雨は再び伽具夜の言葉に首を傾げ、無言になる。



伽具夜(そのL級ハイドラの討伐を行ったのが……、S級の魔法少女チームじゃと、言うておる…。


琥珀(え……。


時雨(伽具夜…。冗談…?S級チームは、L級のクエストは受けられない…よ?


伽具夜(嘘でも冗談でもない。

データは嘘をつかん。局から直接拝借しとるデータじゃしの…。

だから妙じゃと言うておるんじゃ。


時雨(ん…、納得…。



ぽん!と手槌を打ってひとり納得する時雨。

一方、琥珀は電子パネルを覗き込みに伽具夜へと近寄る。



琥珀(……そのチームの詳細、出せます…?


伽具夜(ん…?お、おう…?



琥珀の言葉に、先程までとは違う威圧感と冷徹さを感じる。

その気迫にやや(ひる)みながらも素早く検索を終え、パネルに詳細が表示される。



伽具夜(!!?


琥珀(やはり…、、、どうやら本当だったようですわね…。


伽具夜(こ、琥珀…。


時雨(な…、に……?



時雨も電子パネルに目をやる。

特別顔には出さなかったものの、目が微かに開きつらつらと目に情報を流し込んでいく。



時雨(これ……、、、あの子…、の…?



琥珀(…………伽具夜…、、、

このチームを次の標的に決めますわ…。



パネルから目を離し、後ろ向きに話を切り出す琥珀。

その言葉にビクッと反応し、言葉を荒げながら伽具夜は制止を促す。



伽具夜(な!?バカなことを言うな!!

それは本来の目的とはまるで関係のないことではないか!!


琥珀(いいえ…。

標的としての条件はクリアしていますわ…。

決して対象外ではない…。

それと同じくしてもうひとつの目標が達成できるなら行動に移さない手はありませんわ…。


伽具夜(じゃ、じゃが…!


琥珀(いずれは訪れるべき時…、それが少し早くきただけのこと…。

天罰は下さなければならない…。


時雨(そう……、だね。

琥珀を泣かせた()を…、やっつけなきゃ…。


伽具夜(……!?時雨!お主まで…!?



琥珀に賛同する時雨。

決してなし崩し的な物ではなく、心から琥珀の為を思っての言葉であった。



琥珀(伽具夜、心配は要りませんわ…。

感情に任せて躍起になっているように見えるかもしれませんが、私は冷静です…。

ふたりは…、私についてきてくれるのでしょう…?

私だけでは無理でも、ふたりが一緒ならば…、、、私は、負けませんわ…。



伽具夜(……何を言っても引かん目、じゃの…。その目は…。

琥珀…、我はこれが正しいタイミングだとは思わん…。

危険すぎるし、何より、もしものことがあるかもしれん…。



琥珀(伽具夜…。


時雨(ん……。



伽具夜(じゃが…、わだかまりが残ったままでは、やりきれぬこともある…。



琥珀(!? 伽具夜……。



伽具夜(我らは間違いなく琥珀の味方じゃ…。間違った道を歩んでいるのならば止めもする…。

しかし、過保護すぎては元も子もなし…。

主の行く先を切り開くのも、我らの務め…だからの。



琥珀(ん……。



伽具夜(じゃが…、これだけは約束してくれ、琥珀…。

決して無茶だけはせぬ…と。

そうでなければ、我は……。



うつむき、下唇を噛み締めて視線を落とす。

そんな伽具夜に琥珀は優しく微笑み両肩に手をぽんと置く。



琥珀(ん…♪約束いたしますわ…♪

絶対に無理なんか致しません…。

私は、伽具夜のことも、時雨のことも、裏切ったりしませんわ…。



時雨(こ、はく……。


伽具夜(琥珀……。



琥珀(だから…、協力…してください。

伽具夜…、時雨…、、、

私の…、目的の為に…、、、



伽具夜(……ん。


時雨(了…、解…。



伽具夜、時雨のふたりは琥珀の言葉にコクりと深く頷く。

琥珀は天を見上げ、また遠く空を仰いで悲しい目をしていた…。

はい!まほつか13話目投稿です!

どうも皆さん。宮永 悠也です♪

魔法少女の使い魔やりませんか?を略して、

「まほつか」と呼んでます♪楽なので(笑)

今回のまほつか13話目は、唐突ですが新キャラ登場回です(笑)

名前ももう出していて、

琥珀(こはく)伽具夜(かぐや)時雨(しぐれ)

新しい魔法少女3人組です♪

チーム名と3人のフルネームに関してはノエル達同様のちの発表となります♪

13話目は、どちらかというと12.5話的な位置と自分は思って書きました♪

12話ノエル達が帰った後の話ですね♪

この3人がこれからどう駿達に関わって来るのか。

ご期待ください♪

では♪


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