『夢の通い路にて』
掲載日:2025/11/01
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ここに かなしみを宿す人あり
ここに こころの空ろを抱きし影あり
ここに 誰にも届かぬ聲を持つ者あり
ここに 忘れられし燈を守る者あり
みな 膝をかかへて──
夜の時を
その數へかたも忘れしままに
ただ 窓辺に 風の音を聽く
陽の昇りし 翌の日も
みな うつむきて 言葉を持たず
夢のなかかに 囚はれし魂は
眠らずして 夢に沈み
夢 交はることなく ただ過ぎぬ
夢の通ひ路は ひとすぢにして
うつむく者よ その道の果てに
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ひそやかなる 救ひの光 ありぬ




