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6話 訪問者

 ボクはユウリ大佐と一緒に魔法の練習をしていた。


「リン、魔法で火球(ファイヤーボール)をだしてみろ」


 リンは右手を前に出す。


火球(ファイヤーボール)


 小さな火の玉が打ち出される。


「もうちょい大きいのはつくれるか?このくらいの大きさでいい」


 ユウリ大佐は握った手と同じくらいの大きさの火球を放つ。


「どうやったら大きくできるの?」


「魔法っていうのはイメージだから頭の中で想像すればできるぞ」


 頭の大きい炎をイメーシしようする。すると前世の死ぬ直前の光景を思いだす。逃げ惑う人々と燃え盛る炎。



「体調が良くないのか?顔色悪いぞ」


「大丈夫です。気にしないでください」


「念の為に今日はここまでするか。ゆっくり休めよ」

 

 練習を終えたボクは部屋であの時のことを思い出していた。死ぬ直前に聞こえたあの言葉


「この世界なら楽しめると思ったのにな」


 もしかして彼女らは別の世界から来た?一体なんのために?それに楽しむって何を楽しむっていうんだ?


 コンコン ガチャ


 誰かがドアを叩いて部屋に入ってきた。ボクを部屋の中央にあるカーテンを閉め隅により隠れる。


「あれリンちゃんいない?」


 誰かは部屋を見渡しているようだ。どうやらボクを探しているらしい。


「ユウリ大佐がいないからチャンスだと思ったのに残念」


 そう言い残すと誰かはドアを閉じて去っていった。その後部屋にユウリが入ってきた。


「リン、体調は大丈夫か?」


「なんとか大丈夫です。あのさっき誰かが部屋にきたようなんですが誰がきたか分かる?」


「多分レイスだな。この前あいつのところにバイクの修理とお前のことをいったんだよ。それで会いに来たのかもしれないな」


「なんで大佐がいない時にきたのかな?」


「さぁ俺にはわからん」


 この人本当に適当だなと思った。


「そうだリン1つ聞きたいんだがお前何歳なんだ」


 ボクは言葉が詰まる。


「ぶっちゃけ何歳かどうでもいいんだけど、入学に必要な書類でどうしても書かないといけなくてな」


「入学?」


「まだ言ってなかったな。リン、お前は来月から帝国中央学園に通うことになった」

 

 学園?つまり学校っこと?嫌だもっとぐうたらする毎日を過ごしたい。


「すごい嫌そうな顔をしてるな」


「なんで学園に行くことになったの?」


「お前の部屋を用意してもらうって言ったの覚えてるか?数日前に用意された部屋の様子を見たんだがちょっと問題があってな。だからっといってこのまま同居してると嫌だろうからと思って学園に通わせることにした。これを気にこの国のことを知ったり友達を作ってみたりしたらどうだ?」


 友達…

 前世で出来た友達はどうなってしまったのだろうか。ボクと同じように転生したのか。それともそのまま死んでしまったのか。


「とりあえず試験に合格しないとな。よし、リン明日から入学試験に向けて特訓だ!」


「あれ?書類はどうするの?」


「推定5歳と書いといた」


「それでいいの?」


「大丈夫。大丈夫。イケる!イケる!」


 大事な書類なのにそんな適当でいいのだろうか?



 そして翌日から入学試験に向けての特訓がはじまった。

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